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恋煩い日記

2012年は毎日何かを書こう、という目標のもといろいろな創作をするブログになりました。

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Nooo!!

え!? なんでどうしてここでカテゴリー「佐伯」へ投稿するの私!?

11月だよ! 志波誕だよ!?

けど仕方ないんだ、このネタは絶対に佐伯主向けだと思うんだ。




いつもいつも中途半端に手を出して、中途半端にネタ出しをしてブログに書きなぐっているのですが、
結局わたしにはこういうやり方のほうがあっているんだと思います。長い話とか起承転結のある話とかがまだ書ける気がしない。

さて。とりあえず目下の問題は明日、このノーパソを仕事にもっていくことだがなんかの拍子で保存してある諸々が人目にさらされはしないかということだ。
当然壁紙は当たり障りのないものに変更したよ。……っと! スクリーンセーバーも変えておかなければ!!FF3(DS)が出るところだった!!




続きは佐伯主。
最近勢いづいている電波受信系デイジー「みなこ」ちゃんがお相手です。






(おばけなんてないさ)




これはデートとかじゃない。常連のお客さんにたまたまチケットを二枚もらって。無駄にするのも悪いし次にあのお客さんが来たときに「おかげさまで楽しく遊んできました」ってお礼も言わなきゃならないし。
だからこれはデートじゃない。たまたま! たまたま、誰か誘おうと思ったときに一番近くにいたのがコイツだったから。誰でもよかったんだ、別に、俺は。

みなこはその建物を指差して、佐伯を振り返った。

「佐伯くん! 次アレ行こうよ!」
「げっ……!!」
「ほら、はやくはやくー!」

何メートルか先でみなこが手招きする。
……言えるわけがない。そういうのは苦手だから、お化け屋敷になんか入りたくない、だなんて。
カッコ悪すぎるし、みなこにはそんなところを見せたくない。

「見て。すっごく怖いみたいだよ。ギネスブックにも載ってるんだって。楽しみだね!」
「は……はぁっ!?」

みなこが示したそのアトラクションの案内板には、たしかに「ギネス級の恐ろしさ!」「心臓が弱い方はご遠慮ください!」とこれでもかというほどの脅し文句が書かれている。
(う……ウソだろ、これ。マジで?)
所要時間約50分。走行距離約700メートル。敷地面積3000㎡。
とても遊園地の「お化け屋敷」とは思えない。もはやレベルが違う。
佐伯は思わずそれを見て固まった。
っていうか、みなこは怖いとか思わないのか? 常識がない奴とは思っていたけど、恐怖のタガまで外れてるとは思わなかった。
うん。と一つ頷いて佐伯はみなこの肩をぽん、と叩いた。……無理だ。絶対に、無理。

「うん、お前ひとりで行ってきなさい。お父さん、ここでお前の雄姿を見守っていてあげるから」
「えー!! お父さんも一緒に行こうよ!」
「いや、お父さんはちょっと緊急の用事を思い出したから……」

佐伯の視線がふらりと泳ぐ。
その視線を追いかけるようにみなこが回りこんできた。下から覗き込むようにして、にこりと笑う。

「佐伯くん、もしかして……怖いの?」
「な……っ! そ、んなこと、あるか!」

図星を言いあてられて必要以上に否定する佐伯がおかしくて、みなこは声をあげて笑った。
くるりと佐伯の背後に回って、その背中に両手をあててぐいぐいと押す。

「だいじょうぶ! あのね、怖い時はこう言えばいいんだよ。『僕はいい子です僕を食べてもおいしくないです僕を呪っても面白くないです僕はいい子です』って」
「なんだよそれ……っていうか。別に怖いとかそういうんじゃないし!」
「悪魔の呪いから自分を守る呪文だよ! じゃあ行こう!」
「え……っ、あちょ……っ、まっ!」

ぐいぐいと背中を押され、なすすべもなく佐伯はその建物のゲートをくぐっていた。


**


「あははははは!!!! ねえ、みてみて佐伯くん!」
「ぎゃあぁぁぁ!! なっ、おまえなんだよそれ!!」

うす暗くてよくわからないがみなこは血まみれの赤黒い包丁のようなものを持っていた。
いきなりそんなものを首筋に突きつけられたら佐伯でも悲鳴くらいは出る。ていうかもう、隠したりできるレベルではない。

「さっきの死体の人にもらったの」
「そんなものもらうなよ! っていうか死体と仲良くするな! っぎゃぁああ!!」

今度は柱の陰から看護師(これも全身血まみれだ)が飛び出してきて、またしても佐伯が悲鳴を上げて走り出す。

「あはは! こんにちはー。 あっ、佐伯くん! 走ると危ないよ!」

笑いながらみなこが包丁を持って追いかける。
死体役のエキストラに脅かされているのか、それともみなこに脅されて逃げ回っているのかよくわからなくなってきた。

「だぁぁあ! みなこ、おま、とりあえずその包丁どうにかしろ! そんなもの振り回すな!」
「……あっ、そっかー」

言われてみなこはその包丁をその辺のベッドの上に置いた。
「ナイナイしたからもうだいじょうぶだよ」とか何とか、慰めにもならないようなことを言いながら佐伯のことを捕まえる。

「もういやだ……、僕はいい子です僕を食べてもおいしくないです僕を呪っても面白くないです僕はいい子です僕は空気ですここにいませんからもう見逃してください……」
「さえきくーん。だいじょうぶ?」
「だいじょうぶじゃない……」
「その呪文唱えれてば大丈夫だよ、地獄の天使様がきっと守ってくれるからね」
「怖い! なにそれこわい!!」

とりあえず、出口まで腰が抜けなかったこと、そして無事に建物から出てこられたことに佐伯は感謝した。
地獄の天使さまだか悪魔の救世主だか何だか知らないが。








佐伯くん、ネタ扱いしてごめんね!


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