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恋煩い日記

2012年は毎日何かを書こう、という目標のもといろいろな創作をするブログになりました。

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傷なんて舐めときゃ治る?

霧島くんがレス子に「両膝に絆創膏を貼りたくなければ俺につかまれ」っていうイベントあるじゃないですか。
でも、レス子が両ひざに絆創膏貼ってたら、アイドルたちはどんな反応するだろうね、という妄想をツイッターでやって一人で遊んでいたんですけど、
それの音羽くんバージョンを少しエスカレートさせてみたわけですね。







「見せて」

 慎之介さんの表情と口調には、有無を言わせないものがあった。だからわたしは素直に慎之介さんの前に足を差し出すしかできなかった。




 事の発端は、つい30分ほど前にさかのぼる。
 閉店間際にお店にやってきた慎之介さんは、いつものようにお食事の後に甘いものをデザートにたのみ、それもすべて綺麗に召し上がったあと、お店の後片付けをするわたしの様子を、席に座ったままのんびりと眺めていた。
 今日はもうお仕事は終わったらしい。最近、いろいろなお仕事が増えて忙しそうにしている3Mjのことだ、この時間に終わるのは珍しい。
 わたしの作業がひと段落したころ、慎之介さんが声をかけてきた。

「ねえ、それ、どうしたの? 絆創膏」

 慎之介さんが差したのは、わたしの両膝。みっともないとは知りつつも、そこには絆創膏が貼られていた。

「あー。ちょっと。買い出し中に転んでしまいまして……」
「きみ、意外とドジっ子だからなぁ」
「そ、そんなことないですよ?」
「ドジっ子じゃなかったら、また何か無理したんだろ。違う?」
「ええと……」

 たしかに、これは両手が買い物でふさがっているのに、すぐ近くではしゃいでいた子どもが道路に飛び出しそうになったのを見て、慌ててその子を止めようとしたら逆に自分が段差に躓いてしまったために転んだのだった。
 それが慎之介さんのいう無理なのかどうかは分からない。けど、あの時段差がなかったとしても両手が使えないわたしにはあの子を止めることはできなかったのだ、本当は。

 言い訳できずに、うつむくしかないわたしを見て、慎之介さんはふっと表情を緩めた。

「当たりだろ。君のことなら、なんでもわかるよ、僕は」
「ふふ。慎之介さんにはお見通しなんですね」

 悪いこと出来ないなあ。と冗談っぽく笑ってみると、今度は慎之介さんが笑顔をすっと引っ込めた。そして。

「見せて」

 そう言った。





 テーブルの上に座るように言われたけれど、わたしがそれだけは拒否したので、わたしたちはお店の奥の居住スペースに移動していた。わたしはソファに座り、ストッキングと靴下を脱ぎ、ソファの前に膝まづいた慎之介さんの前に素足を晒している。
 傷の手当てしてあげるから。
 慎之介さんの言葉には、魔法でもかかっているようにわたしの体から自由を奪っていく。

 お店に用意してある救急箱は、慎之介さんの後ろに置いてあった。それほど使う機会が多いものではないので、中の消毒液などが切れていないか、少し心配になる。

「はがすね。痛かったらごめんね」

 慎之介さんはその長い指をわたしの膝に伸ばし、絆創膏をはがしにかかった。皮膚が引っ張られる感覚がするけれど、痛くはない。
 膝は、アスファルトに擦ってできた擦り傷だった。転んですぐには血こそ出たものの、今はもうほとんど治りかけている。

「ああ。痛いね」
「もう、そんなに痛くないよ?」
「ううん、僕が痛いんだ。君に傷があるなんて、見ているだけでも痛い」
「慎之介さん、なんか……ごめんね?」
「ううん。君は悪くないよ。君を守れなかった、僕が悪いんだ」
「そんな……」

 慎之介さんはわたしの膝をくりると撫でて、そしてそこに顔を近づけて……

「し、慎之介さんっ!?」

 べろり。と。舌をのぞかせて。そこを、舐めた。
 続々とした感触が背中をかけ上がってきて、わたしは無意識のうちに足に力を入れてしまう。
 その間に、慎之介さんはもう一度、膝を舐める。

「ひ……ひゃ、ひゃめて……」
「んん?」

 慎之介さんが上目づかいにわたしを見上げてくる。恥ずかしくて、見ていられなくなってわたしは両手で顔を覆った。ものすごく顔が熱くなっているのが分かる。

「嫌だったら、僕を蹴り飛ばすでもなんでもすればいいよ。……嫌なら、ね」

 そんなこと……出来るわけがない。
 慎之介さんって、優しい王子様なんかじゃない……!



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