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恋煩い日記

2012年は毎日何かを書こう、という目標のもといろいろな創作をするブログになりました。

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探求の心を忘れちゃ、ダメさ

メリークリスマス! 


皆様いかがお過ごしでしょうか。 素敵な思い出に残る夜をすごしていらっしゃいますか?

私のことは聞かないでくださいね。
ケーキとチキンは食べたもん! な、泣くもんか!!


さて。
別館「Childish Project」のページに、クリスマス話を二つ、UPしていただきました。
クリスマス全然関係ないみたいな話なんだけど。まあ、節目と言うことで。

なんだろう、「恋を自覚する瞬間」というのは一体いつ訪れるんでしょう。
自分で感じたことはないのですが、やはり恋愛小説なんか書いているとその瞬間をスルーするわけにはいかないですよね。
今回の彼は自覚が後から来るタイプだったんだけど、世の中にはその逆だってあるはずですよね。
好きだと思って、そういう目で相手を見ているとますます素敵に見えちゃうというかなんというか。

あ。これが若王子先生曰く「瞳孔が開く」ということなのかも。

何が言いたいかっていうと、赤城一雪の場合は自覚が先にくるタイプだったんじゃないかと、今突然そう思ったんですよ。
他の男の子はデイジーと一緒に高校生活を過ごしていく中で、デイジーの発言とか、仕草とか、ものの考え方とか、そういうのにいっぱい触れてだんだん好きになって、そして
「俺はアイツのことが好きなのかも」
っていう風に思うんだろうけど、赤城にはそんなチャンスはないわけですよね。

雨宿りのときに、強烈な第一印象で「こういう子っていいな」って思って、それがじわじわと時とともに募っていったのかと思うと、なんかピュア!
素敵! 純愛! っておもってしまった。(純愛の定義が良く分かっていないようです)

ああ、別館のお話からどんどんずれていきますけど。
2本目は時期的にはそれより前のお話ですが、これぞ「恋煩い」なのではないですか。
お医者様でも草津の湯でも、っていいますけど「恋わずらい」という言葉がすごく好きです。日本語って素晴らしい。
でも使いこなせない orz


さてと。だらだらと書きましたが、
続きは、即興で作る赤城クリスマス話。
ほら、ちゃんと書けたSSがあれだったので、ちょっとでもラブっぽいものを、さ!





「もうすぐクリスマスだけど、なにか欲しいもの、ってある?」
「え? ……そうだなぁ……」

 急に言われても思いつかないな。
 一雪くんはニコニコ顔で「実は、短期だったけどバイトしたから少しお金はあるんだ。何でも欲しいもの言ってよ」なんて言ってくれたけれど、なんでもいいっていうのが一番困るよね。

「服とか、カバンとか、時計とかアクセサリーとかさ。女の子って欲しいものたくさんあるだろ?」
「そんなこと言われても、わたしがそんな女の子じゃないっていうの、知ってるでしょ?」
「まぁ、たしかに。でもさ、せっかくのプレゼントだし。僕も君が喜ぶものを送りたいからさ、こうやって事前にリサーチしておくわけ」

 ふぅん。
 一雪くんに限っては「サプライズプレゼント」という発想はないみたい。
 わたしもちょっと分かるけどね。だって、サプライズしょうと思ってナイショで用意したものが、相手の気に入らなかったらどうするの? なんて考えちゃうわけ。
 なんというか、こういうところがわたし達らしいと思わない?



「じゃあ、思いついたら言ってね」
 って言われたのが昨日。 実はそれからずっと、一雪くんとプレゼントのこと考えていて。

 それで、ひとつ思いついたんだけど。

 ……なんとなく、いい出せないでいる。

 だって、なんだかすごく恥ずかしくて。


「ねえ、そろそろ教えてくれてもいいんじゃない? 間に合わなくなっちゃうよ」
「うん……」

 いざ、言葉に出そうとすると喉のあたりに何かつっかえたようになって、言葉が出てこない。
 一雪くんはどうしたの? っていう表情で私の顔を覗き込んでいるけれど。

「欲しいもの、ないの? それとも、僕からのプレゼントなんかいらないのかな?」
「そっ、そんなことない!!」

 思わず大きい声を出してしまった。
 だってだって、そんなこと言うなんて。よりによって一雪くんが。

 もう、どうしてわたしってこうなんだろう。
 きっと一雪くんだって嫌な思いしてる。あんなセリフ、言わせてしまって。
 それなのに、なんで一言あれが欲しいっていう言葉が言えないの。その一言だけで、一雪くんだって安心するはずなのに。

 なんだか思い通りにならなくて、いろんなことが急に悲しくなってしまって、そう思ったら目の奥がつんと痛んだ。

「……? おい、泣いてるの? どうしたんだよ」
「な、泣いてなんかない……もん」
「しょうがないなあ」

 一雪くんからしたら、いつもの調子で軽口を言ったんだと思う。
 だけどわたしにとってはそれは心に冷たく突き刺さるように聞こえてしまって。我慢していた涙がポロリと一粒こぼれた。
 泣いているのを隠したくて、わたしはそれをぬぐうことも出来ずに立ち尽くしているだけで。
 嫌われちゃったんじゃないかとものすごく不安になって、そうしたらもう涙なんか堪えようがなかった。

「お、……おい、本当にどうしたの? 僕、何かひどいこと言った?  傷つけたんなら謝るよ。な?」

 オロオロとした顔をして、一雪くんはわたしの代わりに頬を伝う涙を親指で優しくぬぐってくれた。
 けれどぬぐってもぬぐっても涙は後から後からこぼれて、きりがなくて。

「雪~……、困ったな……」

 ポンポンとあやすように頭を撫でられ、そのあとふわりと抱きしめられて、それでもわたしは一雪くんの胸の中で声も出さずに泣くことしかできなかった。



「あのね。悲しくなったの」
「うん」
「わ、わたしだけが、こんなにす、……好きなのかなあって、思って」
「うん」
「それで、プレゼントに欲しいものも、いえなくって」
「うん、そうだね」
「それでね、嫌われちゃったのかと、おもって」
「うん」

 ぽつぽつと、わたしは落ち着くまで何かを喋り続けた。
 きっと、前後の脈絡も何もなくて、おかしなことを言っていたんだと思う。
 でも、一雪くんは何も言い返さずに、わたしが言うことにいちいち「うん、うん」ってうなづいてくれてた。




「落ち着いた?」
「うん……、ごめんね、急に変なことになって」
「いや。謝ることはないけど。驚いただけだから」

 わたしの心が落ち着くまで、一雪くんはずっと背中を撫でていてくれた。

 今となってはただただ恥ずかしい。
 子供みたいに感情を爆発させて、泣いて、一人でおかしくなって。

「無理にとはいわないよ。僕も反省した。ごめんね」
「うぅん。一雪くんは 何も悪くないの。わたしが全部いけないんだ」
「でも、僕が君を嫌いになるだなんて、そんなこと一瞬でも思わせたなんてさ、……悔しいなあ」
「悔しい?」
「そうだよ。 僕はこんなにも君のことが大好きだっていうのにさ。 君には伝わってないのかい?」





「君へのプレゼントなのに、僕のほうがよっぽど嬉しいんじゃないかな、これ」
「えへへ。……似合ってるよ」
「君のほうこそ。 気に入った?」
「うん、とっても。ありがとう」
「お礼をいうのは僕のほうだ。 ありがとう。素敵なプレゼントをくれて」
「どういたしまして」

 一雪くんの、意外としっかりとした首元に光る真新しいチェーン。
 わたしの首の後ろから手を離した一雪くんは、ニッコリととびきりの笑顔になった。

 わたしは、ちょっとだけ首を下げて自分の胸元を見下ろす。
 そこには、彼の首に光るのとおそろいのチャームのついたネックレス。

「メリークリスマス。 大好きだよ」
「うん。わたしも。 ……大好き」

 小さい声でそれだけ言ったら、真っ赤になって、一雪くんは最高の笑顔をくれた。

 メリークリスマス。一番大好きな人と、幸せな時間をありがとう。






****
ツンデレって難しすぎる……。

というか泣かせてしまった。雪ちゃんは泣かない子、という設定だったのになあ。
けどツンデレの子ってこういうとこがあるんじゃないのかなぁ、って勝手な思い込みですか?
なんかいろんなところがテキトウでごめんなさい。

ってか、またラブラブじゃないじゃん!!!
いつになったら甘いクリスマスが過ごせるんだ、かわいそうな赤城!
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