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恋煩い日記

2012年は毎日何かを書こう、という目標のもといろいろな創作をするブログになりました。

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やはり志波くんはこうでなきゃ

男前な志波くんの話を立て続けに書いたあとになんですが。

こんな変態にしてしまってすいません(土下座)という単なるネタ。
謝るなら書くなよ、と思うんですがなんせ貧乏性なもので。




買い物なんて、なにが楽しいんだと思っていたが、小春に付き合うようになってから少し考えが変わってきた。
買い物に限らず、好きなやつと一緒にいる時間はなにをしていても楽しいものだ。

…………にしても。 ここはさすがに居心地が悪い。
なんという店だかは知らないが、いかにも小春が好きそうな白とかピンクとか赤とかのふわふわ、
ちまちま、ごちゃごちゃした雑貨がたくさん並べられている店に俺は置き去りにされている。

というか。小春があっちもこっちもとちょこまか動きすぎてついて行けねえ。

周りの客は女ばかりだし、俺が一人でここにボーっと立っているのは明らかに不審だ。
小春の近くにいればいいだけのことなのだ。俺は少し離れたところで棚の雑貨を物色している小春のところに向かった。

「小春。 何かいいのがあったのか」
「あ、志波くん。 コレね、かわいいでしょ」
「……? そんなの、お前もうたくさんもってなかったか?」
「そうだけどー。 うーん」

買い物をしている時間が楽しいかと言われれば、そうではない。

ふと、脇にあるハンガーに並べられたものに気がついた。

うすいピンク色の、だらりと長いタオルのようなもの。
その不自然な長さを疑問に思って、手にとって見ると、それはうさぎのきぐるみなのだった。

だらりと大きなサイズで、これまた大きなフードがついていて、そこにうさぎの顔と耳がついている。

「……志波くん? なに見てるの?」
「え……、あ」

まじまじとそれを見ていることに気づかれて、言葉を失う。
正直に言っていいものか、「コレを着た小春はかわいいだろうと想像してた」なんてこと。

さすがに、倒錯めいたものを感じ取って止めておく。

「あ。それ、うさぎさんなんだねぇ。パジャマだね」
「これ、パジャマなのか?」
「そうだよ、ほら、ここに書いてあるもん」

パジャマ、ということは、夜寝るときにコレに着替えるわけか……。
や、ヤバイ、想像するな、俺。止めろ。

「かわいいねえ。 あれ。それに結構安いんだね。 でも、こんなのわたしが着たらおかしいよね。ね? 志波くん」
「……おかしいことなんてない」
「そうかなぁ」
「きっとかわいい。 俺が買ってやる。帰って着て見せてくれ」
「えぇ~っ」

あぁ……、止まらなかった……。


その後、俺の部屋で買ってきたばかりのそれに着替えた小春は文句なくかわいかった。
照れて恥ずかしがるところが余計にかわいいと思う。

やはり、買い物は楽しい。



 

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