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恋煩い日記

2012年は毎日何かを書こう、という目標のもといろいろな創作をするブログになりました。

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懐の深い兄

えー。もうすぐ3月ですね。びっくりですわ。毎年のことながら2月は28日しかないからあっという間に3月が来て困る。

今日の続きは、あまりにも萌え萌えしすぎてしまったためにイキオイで書いてしまう某所の年の差カップルのお話。
完結記念ということで一つ……。ちゃんとした形でお出ししろ、と冷静なツッコミが聞こえるのですが、
今の私はこれが精一杯だお。

というわけで続きにたたんであります。

****
ここから下は分かる人にしかわからないような、分かる人はいないんじゃないか、という話。擬人化。


3月と言えば某企業のおにいさんが弟たちを揃って吸収して自分と同じ名前に改名させる日だということを思い出しました。
我が家の近くには弟その2の店舗があるので、どう変わるのか楽しみです。
そして擬人化的には、弟たちの処理をどうするべきなのか非常に困る展開。いきなり兄さん人外化してずももももー、と弟たちを取りこんで強くなった、とかセルじゃあるまいしなあ。
****

すいませんでした。
続きです。







(お昼の二人)


近頃、大きくて手入れの行き届いた、立派な庭ばかりを見ているせいか、どうも自宅の庭は見劣りがするような気がするな、と僕はなんとなくそんな印象を抱いた。
それにしても、自宅だというのにこうしてゆっくりと眺めるのはいつ以来だろう。たまの休みには琴子を伴って出掛けてしまうことも多くなったから、なおさら足が遠のいていた。

今日は久しぶりの休日だった。どこかへ遊びに行こうか、と尋ねると、琴子は
「うちの庭に行きましょう! あのね、お花が咲いたんです!」
と嬉しそうに言った。
「庭? 庭なんていつでも見れるじゃない」
琴子が行きたいところ、どこでも連れていってあげるよ、と言ったのだが琴子は首を縦に振らなかった。
「大地さんに、見せたいものがあるんですよ」

そんないきさつがあって、僕は今、琴子と一緒に二人で庭を歩いている。

「見劣りする」と思った赤城家の庭だが、もちろんごく一般的な家庭からすれば夢のような広さなのだろうし、専属の使用人によって植物も手入れされ、美しく整っていた。
どこに出しても恥ずかしくはないはずだ。

そしてそんな美しい庭に、僕と並んで愛する人が歩いているというのはなんとも幸せなことのように思えた。
せっかくの休みにどこへも行かないのはもったいないような気がしたけれど、僕は琴子と一緒ならばどこでもいいんだな、と再確認する。

「あのね、大地さん。私、お花を植えたんです。お花の種。それが、最近咲いたのよ」
「ふぅん。そんなことをしてたんですか」
「ええ。庭師さんに教えていただいてね、花壇も作っていただいたの」
「それは、本格的だ。楽しみだね」
「ええ。お花がちゃんと咲くまで、大地さんにナイショにしていたんです」

いちいち嬉しそうな琴子の様子に、こちらの方が思わず笑顔になってしまう。
きっと、花を咲かせた花壇を見せて、「これは私が育てたのだ」といって得意になりたかったに違いない。
琴子がそんなことをしているなんて、誰にも聞かされなかった。これも「大地さんには絶対に言わないでね、驚かせるんだから」とみんなに言ってまわっていた姿が目に浮かぶ。すぐに口を滑らせる一雪さえ、このことをにおわせるようなそぶりもなかったのだからよっぽど頼んだのだろう。尤も、一雪は琴子に対してはずいぶんと従順なようだけど。
家族中に「お願い」して回っている琴子の姿を想像して、それだけで笑いだしそうになってしまって、笑いを納めるのに大分苦労した。


「ここです! ね、見て、大地さん」
「うん、これはすごいね」

琴子に案内されてたどり着いた場所には、色とりどりの春の花が咲き乱れていた。
赤や、黄色や、白や、桃色。琴子らしい可愛らしい色どりの花が多い。

「これを、全部琴子が?」
「はい! あっ、でも、ずいぶん庭師さんに助けていただきましたけど……」
「うん、それにしてもこうやってきれいに花を咲かせるのは立派だね、すごいよ」
「えへへ。ありがとうございます」

はにかむように笑う琴子。
そして、花壇に近寄るとそこにしゃがみこんだ。

「あのね、このお花がいちばん先に植えたのよ。それから、最初に目を出したのは……」

そうやって、いちいち一つ一つについて解説してくれる。
花に囲まれた小さな姿は、外国のおとぎ話に出てくる「妖精」のようで眩しくてたまらない。
ふと、そこへ蝶がどこからともなく飛んできて、しゃがみ込んで花を見つめる琴子の頭にそっと止まった。
それはまるで大きなリボンをつけたようで。
写真機がこの場にあればなあ、と僕は柄にもないことを思った。

「琴子」
「……はい?」
「大好きだよ」
「はい。……えっ、ええっ、大地さん!?」

途端に顔を真っ赤にしてしまった琴子の声に驚いて、蝶はどこかへ飛び立って行った。
けれど、僕の視線は蝶ではなくて、もっと可愛らしくて美しいものにくぎづけだったのは言うまでもない。






いつも夜ばっかりで、お昼の二人って見たことないよね、という思いから。

本当はぬことあそぶ琴子さんとか書きたかったのだが、ちょうちょでやめておいたさ。
今度小動物と戯れる琴子さんをリベンジだ。

えぇっと。aikaさんに差し上げます!!
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