「やみそうにないね」とか言われたら本気にするよ

運よく雨が降っていない時間に帰宅することができました。
傘持ってなかったから、駅で雨宿りでもしようかと思ったんですけどね……、
「傘、売ってるだろ？」って赤城くんはいうけど、わたしの最寄り駅には傘を売っている売店はありません。
そう考えるとはばたき駅って結構大きい駅なのかな？
はばたき市のターミナル駅っぽいから大きくても当然かな。バス乗り場とかあるしな。

それにしても雨宿りしているときにいくら二人っきりで気まずいからと言って、見知らぬ女の子に「やみそうにないね」なんて声はかけられないと思うのです、やっぱり赤城も一目ぼれだったのかな、デイジーの何かがツボったんだな、きっと。
それかなんかデイジーが面白い感じだったとか？　あんまり女の子に興味なさそうな赤城が思わず声をかけちゃうような雰囲気だったとか。


さて、部屋が寒くてキーボードを打つ手もかじかんでいますが、昨日興奮してすっ飛んでしまった志波主の小ネタ。書く。

「あっ。バレーボール見てるの？
「ああ」
「志波くんって、スポーツは何でもできるの？」
「そうでもねえ、野球だけだ」
「ふぅーん。あっ、でも体育祭の時100メートル走走ってたことあったよね。あの時初めて志波くんが走ってるの見て、すっごく早いんだなー、ってびっくりしたんだよ」
「俺は陸上部に入れとお前に言われてそれもいいかと少し思った」
「あっ……、あれは！　知らなかったから……。ごめんね」
「いや、別に悪いわけじゃねえ。俺も、お前に隠してたんだし」

スポーツ中継を見ながら小春と他愛もないことを話しあう。
俺はこうしてテレビでいろいろなスポーツを見るのは好きだが、小春は俺に付き合って見てくれるだけど野球以外のスポーツのルールも知らないことが多い。それでも、俺に合わせてくれるところが小春のいいところだ。
バレーの試合は白熱していて、中継の声がヒートアップして少し大きくなってきたので、リモコンで少し小さく調整した。

「この選手たちって身長どれくらいなんだろう。志波くんよりも大きいのかな？」
「そうだろうな。たぶん、俺くらいの身長じゃあ代表選手になるのは難しいだろうな」
「へぇ～。すごいなあ。わたしの1.5倍くらいありそうだね」
「お前と並んだら……、すごいだろうな」

俺との身長差だってだいぶある。200センチもあるような代表選手と小春だったら、本当に大人と子供みたいだろうな。想像すると少しおかしい。

「あっ、笑ってる～！」
「ククッ……すまん、だけど、おかしい」
「気にしてるのに～～！」

俺の腕の中でじたばたする小春の頭をそっとおさえる。なんだかこの感触もやけにしっくり来るようになってきた気がする。

「気にする必要ない。お前は小さいほうがいい」
「むぅ……。そうかなぁ」
「ああ、そうだ。そのほうが、いろいろやりやすいしな」

いろいろってなーにー？　なにも気がつかないのか小春がぐるんとこっちを向いたから、いいからテレビを見ろ、今いいところだぞ。と言ってごまかした。
……無防備なんだか鈍感なんだか。それとも、まさかわざとじゃねえよな？

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ほら、いま、バレーボールやってるから。テレビで。
しかし選手のプロフィールを改めてみていると、志波くんの高さが際立ってしまう。
二次元を三次元にもちこんじゃいけませんね！