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恋煩い日記

2012年は毎日何かを書こう、という目標のもといろいろな創作をするブログになりました。

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女子のときめもw

そうか、世間的な一般常識としては「と/き/め/き/メ/モ/リ/ア/ル」ってギャルゲ―だもんな!
男がやるゲームのジャンルだと思われてるほうがまだ一般的なんだろうな。
わたしの中ではこの二年でときメモといえばGSのことになってしまっているので、そんな認識全然ないんだけど。

今朝起きてすぐ、昨日コナスタから届いた発売日決定のお知らせメールが夢じゃなかったことを確認しました。
……やっぱり夢じゃないんだな!あと二カ月で出るんだな!

とりあえずそれまでになんとか今書いている長編を全部片付けておかなければ。
と決意しました。
もともとそんなに時間をかけるつもりはなかったけどね。


というわけで、長編の作業をしつつ小ネタがどんどん思い浮かぶアイツの話。
赤城ですが、ゲーム中の赤城とはだいぶ違います。最早面影は口が達者なところだけじゃないか?
というわけでご了承ください。








(どうしてわたしが?)






学校からの帰り道。
レイトショーでやっている映画を見たい、と雪がいうので一緒に出かけるところだった。
彼女は少し前に自分が「ここが君の定位置だ」と指定したとおり、自分の腕を遠慮がちにつかんでいて(そんな風じゃなくてもっとくっついてほしい赤城にとってその姿勢は大変不満であったけれど)自分のすぐ横を歩いていた。

そいつは向こうから歩いてきた。

「……ひさしぶり」
「う、うん。……瑛くん、元気だった?」
「まぁね。あんまり変わらないけど」
「そう。………………、あっ、あのね。赤城くん」

そいつはどうも聞きおぼえがあるような気がする声と、顔だったが、彼女の「瑛くん」で思い出した。
あの、海辺の喫茶店のマスターの孫。高校のころ、予備校をさぼって何度か行ったことがある。
日に焼けた肌をしたそいつは、赤城のことをちらりと見た。
そいつが赤城のことを思い出したかどうかは、表情には出なかったので赤城には分からなかった。

「どうも」
「……。お前ら、これからどっか行くの?」
「うん。映画館」
「ふぅん。……じゃあな」
「う、うん。瑛くん、またね!」

そいつは赤城と目を合わせようともしなかった。というより、雪のことしか見ていなかった。
「ばいばい」と手を振る雪に右手をあげて、そいつは二人とすれ違って海辺の道をスタスタと歩いて行った。

「だれ? あれ」

通り過ぎて少しして、赤城は雪に尋ねた。

「瑛くん? 同じ高校に行っていたの。友達」
「ふぅん」
「大学も一緒だよ」
「へぇ」

友達だって雪は言うけれど、向こうはそんな風には思ってなさそうだったな。

これは、男の勘だ。根拠はないけれど。
普段リアリス トを自認している赤城は勘などというものはあまり信用しないのだが、この時ばかりはほとんど確信のようにそう思った。

「赤城くん……なに、怒ってるの?」
「別に? 怒ってなんかないよ」
「そう?」

そう。別に怒ったりはしていない。それよりも、これからのことを考えているだけだ。
赤城は横目でちらりと彼女のことを見た。少し不安そうに、だけどいつものようにほわん、とのんきな顔でこちらを見上げている。

(……なんでそう、僕には無防備かなぁ)

いろいろしたくなっちゃうじゃないか。
内心顔がにやけてしまいそうなのを必死で押し隠し、赤城は口を開く。

「それはそうと、映画館ついたら取り敢えず一服させて。多分中も禁煙だろうし」
「うん。いいよ」
「まだ時間、あるよね?」
「うん。結構余裕みてるから、大丈夫だと思うよ」
「そっか。……ねぇ、さっきのヤツ、なんていったっけ」
「えっ? ……瑛くん?」
「そう、瑛くん。って、フルネームなんて言うの」
「佐伯瑛 、だけど……?」
「佐伯 瑛 ……ね」

男の名前を呼ぶなんて、虫唾が走るもんだ。
赤城はちらりと思った。どうせ呼ぶなら愛する彼女の名前のほうがいい。

「僕は?」
「えっ? なにが?」
「僕の名前は」
「赤城……一雪?」
「ねぇ、なんでトモダチの佐伯は名前で呼んで、彼氏の僕は名字で呼ぶんだ?」
「…………えっ? そ、そんなこと考えたことないよ」
「おかしくないか? 僕は君のこと、雪って名前で呼んでるのに」
「う、うーん? なんでだろ? でも瑛くんは前からずっと瑛くんって呼んでたし、赤城くんは赤城くんだし……」

顎のところに人差し指をやって、彼女は少し上の方を見上げるようにして考える。
名前で呼んでほしい、なんて子供じみた強制をするつもりはない。赤城のしたいこと(雪にさせたいこと)はもっと別のところにある。

「なんか変だよな?」
「そう……言われてみればそうかなぁ?」
「ね、ごめんなさいは?」
「……えっ?」
「悪いことしたら、ごめんなさいだろ?」
「……?? えっ?」

赤城はこの時の彼女の顔が好きなのだった。
小学生みたいに、好きな女の子を困らせたくてしょうがない。そして、戸惑う彼女が目をまんまるくして、自分のことを見つめるその表情が好きなのだ。
彼女が自分だけを見ているこの時がたまらないくらいに好きだ。

じっ、と彼女の顔を見つめ返す。
しばらく見ていると、彼女の視線が右へ左へとうろうろさまよった。

「ほら。早く」
「…………ご、ゴメンナサイ……?」
「よくできました」

ぽん、と雪の頭をなでる。
よく分からない。けれどなんだかすこぶる楽しくて仕方がない。

「な、なんでわたしが謝るんだろ……?」

キツネにつままれたような顔でつぶやいている彼女を置いて、赤城は歩きだす。

「ほら。早くいかないと、時間ギリギリになっちゃうぞ」
「あっ。うん、待って!」

ととと、と追いかけてくる彼女が横に並んで歩くのを見ながら、赤城はまた思いつく。

「ねぇ。さっきっから君、ずっと僕の腕つかんでないの、気がついてる?」
「え……?」
「さっき佐伯とすれ違った時からだよなぁ。……定位置だって言ったのに。そんなに僕とくっつくのはいやなのなかなぁ、雪さんは」
「そ、そそ、そんなことないよ、赤城くん!」
「あーあー。やっぱり名字呼びだし」
「あっ……え、えと…………うぁ、あぁぁん!!」

混乱して半泣きになる雪の表情を見て、自分も大概ヒドイ趣味だな、と赤城は思う。
でも……やめられない。雪が可愛すぎるのがいけない。

「ほら。ごめんなさいは?」
「……ぁぅ……ご、ごめんなさぁい」
「よしよし。……なんていい子だろうね、僕の雪さんは」

今すぐここで抱きしめて、映画なんかそっちのけで家に連れて帰りたいような気さえして。
どうしたらこんなにも人を好きになれるのだろうかと赤城は本当に不思議な気持ちになるのだった。









ノリにまかせて書いた。でも後悔はしていない。
「もうちょっとかわいく言ったら許す」ってやらせたかったんだけど、それは佐伯さんに先に取られてしまったので自重なのです。
本当はもっとコワれた感じの会話も考えたけど、今でも大概引かれるだろうなー、と思ったのでこれでもマイルドにしてみたよ。

……多分私はちょっとどっかおかしいんじゃないだろうかね。

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