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恋煩い日記

2012年は毎日何かを書こう、という目標のもといろいろな創作をするブログになりました。

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あれやこれやで首回らず

昼間母親がウチに来て、コロッケを置いて行ってくれました。うまうま。
しかしマヨネーズとケチャップと玉子とチョコレート(大量)しか入っていない冷蔵庫を見て、彼女はなにを思ったのだろうかということが不安で仕方がない。
だって! 昨日外食だったから! 無駄な食料は置かないのよ!

さて、ブログテンプレの不具合とかいろいろでご迷惑をおかけいたしました。
おかげさまで新しいテンプレに変えるきっかけがつかめました(笑)
拍手ぱちぱちもありがとうございます~! こっちではときメモ関係ない妄想ばっかりしてますが、サイトの方も更新続けていきますね!
コメントいただいた方にはサイトの方でお返事いたしますね。


では、続きは例のときメモと関係のない妄想です。
実はいい加減に終わらせたいのだが、なかなか進まないのが妄想力というもの。






(大好きです。)
六回目。






「あの、さ。駅から家まで、俺、送ってくって言ったら……イヤか?」

夢かと思った。
夢かまぼろしか、さもなければいつもいつも勝手に空想にふけってしまっているわたしの夢の中の理想の相川くんの声がこんなところで聞こえてしまったんじゃないか、って。

窓の外から見える空は少しずつ暗さを増していて、もう少ししたらたぶん真っ暗になってしまうのだろう。
今、職員室の先生に日誌を返したところで日直の仕事は全部終わってしまった。
相川くんとこんなふうにお話しできるのももう終わりなんだなぁ、って少しさみしく思っていたから、そんな気持ちが幻聴を聞かせたんじゃないかって思った。

でも、その直後にいきなり「わぁぁぁぁ!!」とか喚いてすごい勢いで走って行ってしまった相川くんの後姿を見て、幻聴なんかじゃなかったんだって分かった。
そして、追いかけなきゃ、って思った。
この時を逃したら、もう絶対にこんなチャンスは来ない。
相川くんの気まぐれでもいい。もしかしたら、気の迷いみたいなものかもしれない。
でも、一緒に帰れるなんてこんな夢みたいなこと。



相川くんと並んで一緒に歩いているなんて、本当に夢みたいだった。
今朝は同じ電車に乗っていたのに言葉もかわせなかったのに、帰りはこうして一緒に駅に向かっているなんて。
途中でわたしが坂道を登るペースに音を上げてから、相川くんはことさらにゆっくり歩いてくれるようになった。
制服のズボンのポッケに親指だけ引っ掛けて、相川くんはわたしのほんのちょっとだけ前を歩く。わたしはその大きな手をじっと見つめてしまっていた。

歩くペース早いのに気付かなくてごめん、と相川くんは何度も謝ってくれた。
別にいいのに。むしろわたしが歩くのが遅いのがいけないんだから。
そう思っていると、相川くんは少しだけ恥ずかしそうな顔をしてこう言った

「俺、女の子と歩いたりしたこと、ねぇから」
「えっ? 本当に?」

信じられない。という気持ちでわたしが聞き返すと、大真面目な顔で相川くんは頷いた。

「マジだよ。女子と一緒に歩くとか、本当に初めてだし、今もどうしたらいいのか分かんねえくらい」
「か、彼女とか、ゼッタイいると思ってたのに」
「はぁ?」

相川くんがワケわかんない、というような表情をしているのを見て、ちょっとだけ勇気を出して聞いてみようかな、っていう気持ちになった。
こんなこと聞いたら、後に引けなくなりそうだけど。
なんだか、今ならなんとなくだけど、うまくいきそうな、そんな予感がした。

「あの……もしかして相川くん、今付き合ってる人って、いないの?」
「いるわけねえだろ!」

なぜか真っ赤になって相川くんが思いっきり否定する。
いないんだ……。カノジョ、いると思ってた。
だって、教室とかでも全然女の子と話したりしないし、男のことばかり話してて全然興味ないって感じだったから、誰か付き合ってる彼女のことしか頭にないのかと思ってたんだもん。
彼女のことが大好きだから、他の女の子のことなんか眼中にないのかと思ってたんだもん。

「そうなんだ……。カノジョ、いないんだ…………」

心の中で思ってただけだったつもりなんだけど、もしかしたら声に出てしまっていたのかもしれない。
だって、そのあと妙に真剣な顔をして相川くんが尋ねてきたから。

「なぁ……なんで、そんなこと聞くんだ」
「そんなこと、って……?」
「俺にカノジョいるかとか、そういうこと」
「そ、それは……だって……」

だって。

相川くんのことが好きだから、彼女がいるかどうか知りたかったんだもん。

そんなこと、こんなところで言わるわけがなかった。





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