がんばらな……！

こう、同人界というのは広そうでそれほどでもないのかな、と思ったりして。
あるところから、あるつながりでこっそり応援させていただいていたサイト様と
別のルートでほんのりつながった。

……分かりにくい説明ですみません……！

ということは　だ。

え、もしかしてあのサイトの管理人様が私のサイトを見に来る可能性が
ゼロじゃなくなったってこと……！？

え、マジで、ヤバイ、へたれてる場合じゃないぞー。


と。いうわけでなんとなくリハビリ。続きは太郎くん。

☆いつものことながら季節感をまるで無視しております……



あぁ。もうそんな季節か。

テレビでは毎朝毎晩やれどこそこの桜が咲いた、こちらはまだだ、あそこは満開だとたかが
ソメイヨシノという一品種の花が咲いたか咲かないかという瑣末な事象に一喜一憂している、
今日この頃。
そこを通りかかったのは本当に偶然なのだけれど、彼女はそれを信じてくれるだろうか。

羽ヶ崎学園、僕らの母校の校門前。もはや懐かしいという感情すら芽生えてくる制服に身を包んだ
後輩たちが、集団になって笑ったり、話をしたり泣いたりしている。
彼らの胸には赤い造花。手には黒っぽい筒。

「卒業式なんだね」

僕の腕に絡みつくようにして歩いているあかりが、少しまぶしそうに卒業生の集団を見ながら
つぶやいた。
「あぁ、そうだね。この日にたまたまここを通るなんて、偶然もいいところだね」
「なつかしいね。私が卒業してから、もう一年だね」
「そうか。……いろいろあったから、早く感じたね」

卒業式というイベントには身につまされる思いがありすぎて少しドキドキした。
だから、知らないふりをして通り過ぎようと……

した。

けど。

「太郎くんと初めて会ったのも、卒業式の日だったよね」

やっぱりあかりは見逃してはくれなかった。
あかりに限って、言葉の裏に何か仕込んでいるわけがないと分かってはいるけれど、
もし自分があかりの立場だったら、こんな状況だったらきっと嫌味のひとつも
言ってやりたくなるだろう。
(その前の年に、あの先輩と別れたんだよね）
そんな風に。

あのことがきっかけで、僕はあかりをずいぶんと傷つけたし、彼女以外の女の子にも
ひどいことばかりした。
それに、

（これは、あかりには絶対にいえないけれど）

思い出したくもない罪の意識がどさりと胸の中に居座ってしまった。
僕をこんなに苦しめるとは、あの人は分かっていたんだろうか。

「ねえ、太郎くん」
「ん？　なに」
「なんでもない！　いこう」


あかりは今何を言おうとしたんだろう。
手を引っ張られて歩きながら、それでもなんとなく僕は救われた気がした。

彼女と一緒にいれば、きっといつか。

取り戻すことができるかもしれない。





真嶋リハビリ中。

あかりを独占したいとか、傷つけてごめんとか、償いをしたいとか、
そんなことを思っている限り、真嶋が振られた先輩のことを忘れられないでいる
証拠だと思うのです。
もっとすなおに、あかりと一緒にいたい、あかりが好き。
とだけ思えるようになったときが「あのこと」が終わるときなんだろうなぁ、
そんなときは来るのかなぁ。

だからあかりは　「ずっと一緒だから大丈夫だよ」
とか何とか言おうとしたのだと思います。

太郎の心の中が深すぎて言葉にできない！
伝われ！