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恋煩い日記

2012年は毎日何かを書こう、という目標のもといろいろな創作をするブログになりました。

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たぎってきた。

もう一度GS3のカテゴリをちゃんと分けなきゃならんね。
というわけで隠しくんの話題も解禁します。と宣言したので話しちゃうぞ。

いつだったか宣言したのですがGS3最萌えキャラは平くんです。
また隠しか、とか思わないで! 思わないで!!!自分でも散々思ったから!!!

だってさ、しょうがないよ。バンビも平くんもすごい可愛いんだもん、これは妄想せざるを得ない。

正直、今のところGS3でなにか書きたくなるといたら平くんと平くんバンビの話なんだ。
この二人のことを考えているとすごくもえたぎってくるんです。

というわけで、続きに平くんSS。







(あの子は主人公)
※平くん対応バンビは 泉夕花 といいます。





今年は頑張ってみる、と決めたけれど、具体的にどう頑張っていいのかについてはあまり考えていなかった。
正直なところ、俺とあの子では住んでる世界が違いすぎる。同じクラスにいられて、朝「おはよう」って言ったり、時々他愛もない話をしたり、たまになにかの授業で班が一緒になったりして少し話したりするだけで俺はもう、満足できてしまうんだ。
たとえば二人きりで一緒に帰るだとか、休みの日にどこかに遊びにいくだとか、そんなシチュエーションは想像しようったって想像できないんだ。
だってそんなパターンはあり得ないから。俺が、フォークダンスであの子と踊れるようになるくらい、あり得ないから。

とはいえ。
情けないよなぁ。好きな子を見てることだけしかできないなんて。しかも、それだけで十分すぎるくらい満足しちゃってるなんて。

そんなことを考えながら廊下を歩いていたら、その彼女がいるのを見つけてしまった。
さすが、ローズクイーン候補の彼女はそこに立っているだけでみんなの注目を浴びるようにキラキラ輝いて見える。
それなのにそれをひけらかしたりしなくて、いつも控え目なのも可愛いんだよな。
あーあ、何か話しかける口実、ないかな。などと俺が思っているとそこへ桜井琉夏がやってきた。

「夕花ちゃん」
「琉夏くん、ご機嫌だね。どうしたの?」
「うん、夕花ちゃんに会えたからさ。あのさ、俺と一緒に帰らない?」
「えっ、一緒に?」

はぁ。
聞こえちゃった。
そうだよな、桜井琉夏くらいメインキャラオーラが出てる奴だったら、こうやって気軽に誘えるよな。
どうすんのかな。彼女、桜井琉夏とデートなんかするのかな。
俺は自分の中にあるモブオーラを最大限に吐き出しながら、二人にじりじり近づいていく。大丈夫、今の俺は二人にはただの背景キャラにしか見えないはずだから。
……ははっ、これ、俺の特技。本気出せば風景と一緒に溶け込んで見せる自信あるよ。……自慢にならないけど。

「えっと……ごめんね、ちょっと、用事があるんだ」
「えぇ。ホントに?」
「うん……」

桜井琉夏は顔中に思いっきり「不満」と大書きしてあるような表情だ。
へぇ。あの桜井琉夏もこんな表情、するんだ。俺はちょっとだけ意外なものを見たような気がした。
桜井琉夏と言えばいつもなに考えてるんだかわからないような、何も考えていないような、生気の感じられないような顔をしているところしか見たことがなかったから。

「ホントに? 絶対だめなの?」
「ゴメンね、琉夏くん」
「ちぇ。仕方ないな……じゃあ、いいよ」

桜井琉夏は「じゃあ、またね」と言ってかかとを踏んづけた上靴をぱこぱこ鳴らしながら歩いて行った。
ふぅん。桜井琉夏でも振られるんだ。ますます俺なんか誘っても無理だろうな。
少しだけ絶望的な気持ちになる。彼女を誘うなんて、どんなイケメンだったら許されるんだろう。

少しほっとして、大分落ち込んだのもつかの間、今度は桜井琥一がやってくる。
桜井琥一が歩くとみんな道を譲るからすぐわかる。その場で動かずに出迎えるのなんて、彼女くらいのものだ。

「琥一くん」
「あぁ」
「今日は途中でサボらなかったんだね」
「ウルセー。おまえも帰りか? 泉」
「うん、そうだよ」
「……じゃあ、一緒に行くか、途中まで」

うわぁ。なんて自然な話の流れなんだ。俺にはまねできない。
俺はまたしてもモブオーラを出しながら二人の会話を盗み聞きしてしまう。
桜井琥一もこう見えてメインキャラ中のメインキャラだもんな。女なんて興味ねぇよ、みたいな顔して泉さんには優しいんだな。……幼馴染だっていう噂だけど、桜井琥一が彼女のことを構うのはそれだけじゃなさそうだ、絶対。

俺が感心している間、彼女はちょとだけ困ったように首を振っていた。
フルフルと揺れる髪の毛さえも綺麗だ。どうなってるんだ一体。

「ゴメンね、今日はちょっと用事があるから……」
「そうかよ。じゃあ、仕方ねえな」
「また今度ね」

ばいばい、と彼女は桜井琥一に手を振った。桜井琥一はそのままいつもの肩で風を切るような感じで昇降口のほうに歩いて行った。
桜井琥一も、一緒に帰ることすらできないんだ。
ますます高嶺の花だなあ。やっぱりモブな俺なんかがなにかしたりしなくてよかった。

彼女は一人になって、ふぅ、と一息つくと俺の方に向かって歩いてきた。
だ、大丈夫大丈夫。今の俺は背景キャラの一人でしかないんだから。

本当は、「泉さん、さよなら。また明日教室でね!」なんて言ってみたいけど。
本当は、「よかったら、一緒に帰らないか?」なんて誘ってみたいけど。
本当は、「今度の日曜日、どこかに出かけてみない? 君の好きなところでいいよ」って言ってみたいけど。

ああ、今の俺にはまだどれも無理みたいだ。
がんばるって決めたけど、今の俺はまだ背景モブから抜け出せないでいる。

うつむいて彼女をやり過ごそうと思ったのに。彼女から目をそらすなんてできなくて。

そしたら、彼女が俺の方を見ていたからびっくりした。
一気に顔が熱くなった。

「平くん。今帰り?」
「え!?」

や、ヤバい、声がひっくり返った。情けなさにますます顔が赤くなった気がする。
可愛くて可愛くて、こんな真正面から見られたらどうしていいのか分からない。

「あ、でもカバン持ってないから、まだ帰らないんだね」
「えっ、あ、ああ、うん」

マズイ。なに喋ってんだかわからなくなった。
言っとくけど、普段からこんなんじゃない。普通なんだ、いつもは普通に喋れるんだけど、今日はだめだ、不意打ち過ぎて。

「そっか。……じゃあ、ばいばい。また明日ね」
「えっ、あ、うん」

呆然と見送る俺。
颯爽と歩いていく彼女。

そこへどんっ、と飛びつく背の高い女子。
あぁ、花椿さんだ。宇賀神さんもいる。後ろ姿でもわかるのって、いつもあの三人は一緒にいるからだろうな。

「あーっ、バンビーーー!!!」
「発見」
「あっ、カレンちゃん、みよちゃん」
「ねぇねぇ、一緒に帰らない」
「三人で」
「うん、いいよ」
「やた!バンビ、愛してる!」
「出発」

三人は連れ立って歩いて行った。
……なん、何だったんだ?
だって、用事があるって言ってたじゃないか。桜井琉夏と桜井琥一には。
……???

ぱちぱちと俺はその場で瞬きをして、どんどん遠ざかっていく三人を眺めていることしかできなかった。





琉夏くん琥一くんごめんね。
平くん妄想をするときは幼馴染兄弟は不遇の立場になりそうです。パラ萌えするからさ、みんな。
別にバンビは桜井兄弟が嫌いなんじゃなくて、普通に幼馴染だとは思ってますよ。
というか、他のキャラとも知り合いだけど彼女の中では知り合いレベルから上へ行くことはないというね、可哀そうにね。

本当はバンビは平くんから声をかけられるのを待っているんだよ、という話。

モブオーラを自在に操る男、平健太。

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