タイラー、こっち向いて！！

今日はとっても寝ました。

GS3では、まだみんなのことを完全に理解できてないというのもあって、いまひとつ二次創作をできないでいるのですが、平くんだけは別です。
どんどん書きたい。

（あの子はお姫様）



ふんわりと女の子の香りが漂う。こんなの、初めての経験だ。
俺の部屋に、女の子がいる。しかも、「俺の恋人」である女の子が、だ。
さらりと音を立てそうな髪が、俺のすぐ目の前で揺れた。同時にあらわになる細い首元に、細い銀のチェーンが見えた。

「……それでね、この新聞はこの大学の図書館に……って、平くん、聞いてる？」
「えっ！？　あ、ああ、聞いてる、聞いてる」
「もう。手伝わせてるのはわたしだけど……もしかして、つまらない？」
「そんなことないよ。大丈夫、ちゃんと手伝うから」

そういうと、彼女は「平くんが大丈夫って言ってくれたら本当に大丈夫な気がする」と言って笑った。
それだけで、部屋中に花が咲いたみたいになる。

俺の彼女は、学園中のアイドルだった。
みんなの憧れで、注目の的。
それが、俺だけの恋人になるだなんて、はっきり言って予想すらできなかった。

けれど、それが現実になって早二カ月。
本当は外でデートだったはずなんだけど、大学での課題が終わらない彼女の手伝いをすることになって、話の流れで俺の部屋でやることになってしまった。

真面目に手伝わなきゃ。俺は気を取り直して彼女の説明を聞き直す。



「……ゴメンね？　せっかくのおやすみなのに、手伝わせちゃって」
「ううん、こんなの全然。それよりも、俺でも君を手伝うことができて、嬉しいよ」
「そんなこと。わたし、そんなにすごくないよ」

作業も人だんら臆して休憩中。
彼女は資料をテーブルの上で片づけながら、うつむいた。
……あれ？　なんか俺、傷つけるようなこと、言っちゃったかな？
取り繕うように、少し明るい声を出してみる。

「そんなことないだろ。君は勉強もスポーツも、なんでも人よりもすごく上手にできたじゃないか。ローズクイーンにだって選ばれたし」

そういうと、彼女は少しだけ泣きそうな顔をこっちに向けた。……え？　どうして？
と思う間もなく、その顔が小さな両手で覆われる。

「そんなことないもん。勉強も、運動も、学園演劇も全部……、ぜんぶ、平くんができるっていうから、わたし、がんばれたんだもん」
「……へっ？」

あ、間抜けな声が出た。
ほっぺたを両手で覆った彼女の顔が、真っ赤になっていた。卒業式の日、教会で夕日を浴びて赤く染まっていた顔みたいに。

「全部、みんな平くんのために頑張ったんだよ。……恥ずかしくって、今まで言えなかったけど」
「俺のため……？」

こくり、と彼女はうつむいたままでうなづいた。
……マズイ、ヤバい、可愛い、どうしよう。

「平くんが喜ぶと思ったから」
「俺が……？」

彼女はもう一度頷く。
もう、我慢なんかできそうにない。というか、最初っから我慢なんかしなくてもよかったんだ、本当は。

だってこの子は俺の、俺だけのお姫様なんだから。






俺の腕の中で、彼女が小さくつぶやいた。

「えへへ。本当はずっと黙ってようと思ってたのに……、とうとう言っちゃった。すっごく恥ずかしいね」

あぁっ、もう。
この可愛いお姫様にこれ以上好きだって伝えるには一体どうしたらいいんだろう！

---

イキオイだけで書いたからなんだかいろいろおかしい気がする。
とりあえず平バンビの二人が大好きだ！！！