あと一日！！

やはり今日と明日は志波くんのお話にせねばなるまいよ……。

そしてこれが終わったら！赤城のための16日間にするんだ！！わー！！


志波さんのケーキ買う！　とわくわくしつつ、そわそわしたりドキドキしたりしている某ａさまのブログがかわいくて仕方ありません。あのお姿はまさに恋する乙女……！！ときメモはみんなをもれなく乙女にしてくれる素敵なゲームだよ！！



さて。

志波勝己誕生日まであと二時間半。
という話。　在学中、お互い片思いです。

　小春は一人、部屋でそわそわと落ち着かなかった。
　何度も時計を見上げては、遅々として進まない針の進みを疑問に思い、落ち着きなくベッドに座り、携帯を手にし、また時計を見上げる。
　直前に見上げてからまだ1分も進んでいない。

（はあ……。いざ、って言うとなかなか緊張するなあ……）

　待っている時間ほど進まないものはない。
　あと、二時間半。



「志波くん！　ねえ、志波くんっていつも何時頃に寝るの？」
「はあ？　なんだ突然」
「え？　えーっとね、ほら、部員の子達っていつも朝練はあるし、夜も遅くまで練習してるし、一体何時間くらい寝てるのかなーって……」

　本当の理由を隠して、何とか誤魔化す。とはいっても、表向きの理由のほうも日ごろから気になっていることではあった。
　朝から夜まで部活漬けの部員達。野球が大好きなのは小春も一緒だが、その体力がどこからわいているのかは純粋に疑問だった。

「夜寝ない代わりに、授業中に寝てる」
「えぇーっ、それじゃ、授業が聞けないじゃない」
「くくっ……冗談だ、いちいち真に受けるな」
「えぇー。また冗談なの……」

　ぷくッ、と頬を膨らませた小春の顔を見て、志波はおかしそうに笑った。

「俺は、いつも12時頃には寝てる。家に帰って、飯食って風呂に入ったりしたらだいたいそれくらいの時間だ」
「ふぅーん。　あ、ありがと！　変なこと聞いてごめんね」
「いや、別に……」

　それを聞いて安心したのだ。
　志波が寝ていたら、悪いから、それだけは迷惑をかけたくない。


　まったく時計の針が進まないので、仕方なく先に入浴を済ませてきた。
　髪を乾かし、身支度を整えて、ベッドの枕元においてあるうさぎのぬいぐるみを抱きなおす。

　そこまでして、ようやく時間が近づいてきた。

　小春は充電をしっかり確認した携帯電話を手にとって、真剣な顔つきでメールを作成する。


――　志波くん、お誕生日おめでとう。どうしても、一番に言いたくて、こんな時間に送っちゃった。　志波くんのこれからの一年が、楽しくて幸せな一年でありますように。わたしもお祈りしています


　時報が　11月21日0時丁度を知らせる音と同時に、小春は携帯電話の送信ボタンを想いを込めて押し込んだ。
　小さなディスプレイの中の封筒のマークが、このあふれるような思いを一緒に届けてくれますようにと願いながら。