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恋煩い日記

2012年は毎日何かを書こう、という目標のもといろいろな創作をするブログになりました。

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志波主スランプ

だめだー。
志波の一人称にしても、デイジーの一人称にしても、はたまた無謀にも三人称にしてもだめだ。
志波主ってなんなの? 誰目線で見たらおいしいの? 教えてください……。
話自体はできてるんです。そして、そのエピで志波主がいちゃいちゃしているところをわたしもみたい!!見たいのになぁぁぁぁ!!!!
どーにかこねくり回してみます。いちゃいちゃする志波さんが見たいんだよ……。


でもって、今日はこんなの。

またしても擬人化です。今日はこの話題でいいでしょう!!

……こんなのばっかり書いてるから志波主が書けないんじゃないかとか、そういうツッコミはもう自分で行ってますので。スイマセン。










 いよいよせぶんちゃん、明日から登場します!
 アキハバラ組合では0時からご予約のお客様のお宅へお伺いします!
 軽くて速い! せぶんちゃん、貴方のお宅にもぜひどうぞ!


 びすたはもそもそとおやつのせんべい(湿気ている)をかじりながらテレビの画面をぼぅっと見つめていた。
 だいぶ前からずっと話題になっているびすたの後継種、「せぶん」がいよいよ明日からお目見えするのだ。
 OSの新種ともなれば世界中の目が集まる。これから年末にかけて、市場の活性化というのも業界では気になってくるところだろう。

……びすたのときだって、そうだったのにな。

 斬新なスタイルとビジュアルでびすたはXPの後継として大々的に売り出された。
「次世代」にふさわしい新しいOSとして注目されていた。

 のに。

 びすたはこんなところでひとり、湿気たせんべいをかじりながら「XP先輩より働きます!」と自分のことを完全無視した後輩のTV中継を見ている。

(ご主人さま、おそいなぁ……)

 在宅で仕事をしている今のびすたの主人はほとんど外出することはなかったが、今日に限って朝から出掛けてしまった。「ゴミ出しして、掃除して、洗濯して、布団を干して、夕食の準備をしておけ。あとは自由にしろ」と、それだけしか指示を与えられなかったので、仕事に関しては優秀なびすたは時間をもてあましている。
 昼寝をしようにも、こんな気分では寝られそうにない。

 今の主人はとりあえず、びすたのことを手放すつもりはないようだった。「高い金出して契約金払ってるんだから、その分仕事しろ」と言われている。実際のところ、どれくらい働いたら契約金の分働いたことになるのか、びすたにはよくわからない。けれど、主人がここにいていいと言ってくれる限りはいていいのだろうと思っている。
……いつ、返品されてしまうか分からないけれど。

(だって、わたしは欠陥メイドだから……だから、みんなXPさんのほうがいいっていうんだもん)

 びすたは手を伸ばしてテレビのスイッチを消した。「せぶん」の明るい笑顔は一瞬にして真っ暗に消えた。




「ただいま……、ってなんだ、暗いな。びすた? また寝てんのかあのバカ」

 玄関での物音にびすたは顔を上げた。いつの間にか眠って(省電力モードになって)いたらしい。慌てて部屋のあかりをつけると、玄関に走る。

「ご主人さまぁ! おかえりなさいませ!」
「なんだいるんじゃねえか。てことはやっぱり寝てたな?」
「え、えへへへ……?」
「笑ってごまかすな」

 靴を脱いでリビングへと向かう彼の手に、見覚えのある紙袋が握られているのを見て、びすたは全身から血の気が引く思いがして、思わずその場に立ち止まる。見間違えるわけがない、「まいくろそふと」の袋だ。

「腹減ったから、すぐメシ……と、その前に久しぶりに一杯飲むか。たしかまだ缶ビールあったよな?」

 と、そこでようやく彼が振り返り、青ざめた顔で立ち止まっているびすたを見つけた。
 不思議そうな顔で「どうしたんだよ」と問いかける。

「ご主人さま……それって……まさか」

 ここにいていいって言ってたのに。びすたみたいな欠陥品でも、俺は優しいから我慢して使ってやるよって言ってくださったのに!
 今日帰りが遅かったのも、きっと組合でセブンちゃんの契約をしてきたからなんだ。だから、その、紙袋……!!

「あぁ、これ。面倒だが組合行ってきた。したらなんか、えれぇ混んでて」
「それは、そうです……明日」
「前日だから平気だと思ったんだが。まあ、無理やりオヤジ捕まえて用意させた」
「……そうです、か」

 うるうるとびすたの目に涙がたまる。泣くという機能がなんのためについているのかは知らない。本来の仕事に必要なのかどうかも分からない。
 けれど、こういうときに泣きたくなるのだということはびすたでも知っている。

「泣くほど嬉しいってか。まったく、めんどくせぇなどいつもこいつも」

 がさり、と彼はびすたの前でその紙袋を開けた。
「せぶん」との契約書を見せられるのだと、ぎゅっっと目をつぶったびすたの目の前に、彼はそれを広げる。

「目ぇ閉じてたら見えねぇだろうが。お前のためにわざわざ買ってきたんだぞ」
「はい?」

 目を開いたびすたの目の前に広がる、「SP2」の文字。
……はい?

「なんか明日から「せぶん」が出てくるんだって組合は忙しいから今日は来るなとか言われたんだが、こっちゃびすたの死活問題だっつって無理やり買ってきたんだからな」
「これ……わたしに?」
「お前以外の誰が食うんだ、こんなもの」

 言って、彼はびすたの胸にそれを押しつけた。あわててびすたはそれをぎゅっと抱きしめる。
 そして、すでに背を向けてリビングのほうへ行ってしまった主人へ頭を下げた。

「ありがとうございます、ご主人さまっ!!」
「いいからちゃんと食って栄養つけとけ。これでウィルスなんかくらったら承知しねぇからな」
「わーいご主人さま、びすたうれしいです! ありがとうございます!!」
「だから、礼はいいっつの。早くビール! あと飯!!」
「はーいっ! 今すぐ支度します!」

 とりあえず、まだ当分のところびすたはここにいてもいいらしい。

 冷蔵庫の中を確かめたびすたは、その中に缶ビールが一本も入っていないのを見て再び顔を青くしたのだが、それはまた別の話。





うまいこと今日、びすたのSP2のインストールのお知らせがウチのパソコンに届いたのでインストールしたのでした。
明日せぶんちゃん発売なのに今日かよ! と思ったとたんに思いついたお話。

SP2がなんなのか、それは分かりません。食べ物で、びすたちゃんがそれを体内に取り込むとウィルスに対する抗体ができて脆弱な身体が頑丈になる、とぼんやり考えているw

相変わらず罵詈雑言三昧のご主人さまは書いていて楽しい。もっとやれ。

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