ちょこっとだけよかった日

多分生まれて初めてビンゴゲームで当たりました。
鳩サブレのでっかいギフトボックスもらったよ。わざわざ地元なのに鳩サブレ。


全然関係ないですが年の差萌えでだいぶ前に設定だけ考えた二人のことを今日は書いてみる。

◆年の差カップル　名前はまだない
男はリーマン、30歳。女は中学三年生。駅のホームで困ってたところを助けてやったのが出会いで中学生がリーマンに惚れている。男のほうは相手が年下すぎるので恋愛対象として見られない。



ファーストフード店で向かいの席で携帯を片手にジュースのストローをくわえている姿を見ながら、自分たちはどういう関係だと思われているんだろうとふと彼は不安に思った。
親子とか兄弟とかならまだいいが、あらぬ誤解を受けそうな不安もぬぐえない、そんな世の中だ。

「お前って中学生だよな」
「そうだよ。もうすぐ高校生だけどね！」
「俺の年知ってる？」
「さんじゅう！」
「お前の二倍だよ、二倍」
「うん、そうだね。掛け算くらいできるよ」

いくらバカでもそれくらいできるもん。と彼女は言って、彼の前にあるトレイからポテトをつまんで自分の口の中に入れた。

「あのさあ。もっと年相応の奴と付き合えばいいじゃん。クラスメイトとかにも、ほら、なんて言うの、イケメンとかそういうのいるんだろ？」
「やだー。クラスメイトなんてガキだもん」
「おめーもガキじゃねーか」
「そうだけど！　なんでよー、あたしが好きだって言ってるんだからいいじゃない、付き合ってよぉ」
「無理だっつってんの」

そう言うと彼女はいつもと同じようにぶすっと口をとがらせた。
（こんなおっさん一歩手前のどこがいいのか……）
何度も言っているが彼女は全く聞く耳をもたない。

「はー。まあいいや。おい、ここ出よう」
「うん。次どこ行く？」
「どこもいかねーよ帰るんだよ」
「えー！！」

ぎゃんぎゃん騒ぎだす彼女の前からトレイをひったくり、自分のものと合わせて二つを持って彼は立ちあがった。
行くぞ、と言って歩き出すと、彼女は慌ててカバンやら携帯やらを準備しだす。

トレイの返却所でゴミの分別を終えて振り返ると、自分の肩より下の方から彼女がキラキラした目でこちらを見上げている。

「……なんだよ」

あまりにも何か言いたそうな顔なので仕方なく聞いてみる。
すると彼女はしばらく口を開けたまま、絞り出すようにしてやっと答えた。

「あ……あたしの分のゴミも片付けてくれた！！　カッコいい！！　オトナ！　すごーーーい！！！」

「お、おい、声デカイって、バカ！」
「すごい！　やっぱり好き！　大好き！！」
「そんな褒めることじゃねーだろ、普通だ普通！」
「そういうふうに威張らないところも素敵！！」
「うるせーっての！！！　さっさと出るぞ！」

これ以上注目を浴びないうちに、と彼は慌てて彼女の手を取って急ぎ足で店をでた。


彼女が「好きな男性と手をつなぐのは初めてだ」と言って騒ぎだしたのはまたこの直後の話。














あれーーーー。手をつないだり、デートしたり待ち合わせしたり、っていう恋人らしいことを何もかもが初体験なおこちゃまな彼女の反応がいちいち初々しくて「あれ？　こういうのってなんか新鮮で可愛くね？」って思わせて男の方もほだされていく感じにしようと思ったんだけどなんか騒がしい感じになってしまった。
これじゃあますます惚れないじゃないか
両思いへの道は遠い。