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恋煩い日記

2012年は毎日何かを書こう、という目標のもといろいろな創作をするブログになりました。

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今日はネタあり

書きたいことがある日はいいけど、思いつかない日は昨日みたいに苦労しますね。
昨日はいろいろひねったんだけど出てこなくて、そのうち眠くなってきて寝てしまいました。




◆赤城大地と琴子さん


「伊織さんはやっぱり犬が怖い?」
「はい、まだちょっと……」

伊織さんのすぐ隣には犬のゆきちゃんがお行儀よくお座りしているけれど、伊織さんはそれすらも気になるようで時々様子をうかがうような顔でゆきちゃんのことを見ている。
犬のゆきちゃんは、一雪さんと同じで伊織さんのことが大好きみたい。だからいつでも一緒にいたがって、伊織さんが来るととっても喜ぶの。

「いつか、ゆきちゃんのことも好きになってあげてね、伊織さん」
「そうなれるように、がんばります」

できたら、一雪さんと同じくらいにね、と思うけれど、そういうことを言うと伊織さんはいつも困ったような戸惑ったような顔をするので、言うのはやめておいた。
伊織さんも一雪さんも、どうして好きなのに、好きって言わないのだろう。大地さんに尋ねてみたことがあったけれど、「あの二人は二人なりに考えがあるのだから、そっとしておいてあげなさい」と言われただけだった。
わたしは大地さんも、それから犬のたいちゃんも大好きだから「大好きよ」って言うのに。
人それぞれって難しいこともあるものなのね。

伊織さんのそばでじっとしているゆきちゃんとは違って、犬のたいちゃんはお庭で遊んでいる。
今日はお天気もいいし、暖かいし、とても気持ちがいい。少し離れたところで、久しぶりにお休みを取られた大地さんも長椅子に座ってご本を読んでいた。

「一雪さんがいらっしゃらなくて、残念ね」
「え? あ、……はい。なにか、大事な勉強会があるとかで」
「学生さんじゃあないのに、一雪さんは勉強家なのねえ」
「お仕事のためだって仰ってましたけど」
「そうなの。じゃあ、一雪さんには頑張って来ていただかなきゃ!」

一雪さんのお仕事は、大地さんのお仕事のお手伝いをすることだ。(本当はちょっと違うのだそうだけど、説明していただいても難しくてわたしにはよくわからなかった。だから「そういうことにしておいていいですよ」と一雪さんが言ってくださったのだ)だから、一雪さんががんばって下されば、大地さんもきっと喜ぶと思う。

「でも、早く帰ってきてくださるといいわね、伊織さん」
「……」

伊織さんはやっぱり少し困ったような顔をして、わたしの顔と、すぐ隣にいるゆきちゃんの顔を見比べた。
ゆきちゃんはお利口さんな顔をして、伊織さんのことをじっと見ているだけだった。

「大丈夫よ、わたししかいないもの」

そう言うと、伊織さんはふ、っとひとつ息をついた。

「……早く帰ってきてくださったら、わたしもうれしいです」

わたしは伊織さんと顔を見合わせて、うふふふ、と二人で笑った。











大地さんは空気になりました(笑)
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