恋煩い日記
2012年は毎日何かを書こう、という目標のもといろいろな創作をするブログになりました。
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赤城好き
志波くんの誕生日記念にSSをかいたのですが、実はこんな展開にするはずでした、の話。
途中までノリノリで書いていて、「いやこれ、志波くんの誕生日話でしょ!? なんで他人の話みたいになってんの?」って言ってこのへんの部分は全部カットしてしまいました。
もったいないというか、なんとなくこういう赤城が好きなので、こっちに載せておく。
途中までノリノリで書いていて、「いやこれ、志波くんの誕生日話でしょ!? なんで他人の話みたいになってんの?」って言ってこのへんの部分は全部カットしてしまいました。
もったいないというか、なんとなくこういう赤城が好きなので、こっちに載せておく。
(赤ずきん小春ちゃんと、森の仲間たち)
小春ちゃんの前に、ウサギの瑛くんとフクロウの格くんがやってきました。
「おい! なんで俺がウサギなんだよ。おかしいじゃないか」
ウサギは何か抗議していますが、そんなの聞く耳持ちません。
「仮にも俺は王子だぞ、それをなぁ、うさぎだなんて情けない。そもそも小動物じゃないか、カッコよくない……」
なんとでも言いなさい、君はいつも周りを気にしておどおどしているかわいいうさぎちゃんですよ。お似合いじゃないですか。
「おまえ……後で覚えてろよ」
「瑛くん? どうしたの?」
「どうもしないよ! うるさいな!」
「きゃっ」
ウサギのくせに瑛くんは獰猛です。牙をむくような瑛くんの一喝に小春ちゃんは一瞬ひるんで格くんに助けを求めました。
「知っているかい佐伯くん。フクロウは主にほ乳類を食べることもあるのだよ。あんまり小春くんをいじめると……分かるね? 気をつけたまえ」
「お前、だいぶキャラ変わってない?」
「お互い様だろう」
「いいけど、別に。その前にフクロウは夜行性だろ。真っ昼間っから堂々動きまわるなよな」
「僕もそう思ったのだが、どうやらこの世界は何でもありらしい」
「……こんな時だけ……っ」
瑛くんは悔しそうに唇をかんで(ウサギに唇はありませんが)そっぽをむいてしまいました。
もともと、小春ちゃんは瑛くんには最初からいじめられたらりして、怖かったので苦手でした。せっかく勇気を出して仲良くしようと思っても、いつもこうなのです。
半べその小春ちゃんをかばうようにして、格くんが尋ねます。
「ところで君はどこへ行くんだい? ずいぶん大荷物じゃないか」
「どうせ、志波のところに決まってる」
「瑛くんあたり! すごーい。なんで分かったの?」
小春ちゃんはぱぁっと顔を輝かせます。
誉められて嬉しかったのか、瑛くんは耳をぴくぴくさせながら答えました。
「分からない方がどうかしてる。なあ?」
「考えてみればその通りだ」
「ふぅん……?」
小春ちゃんは分かったような、分からないような返事をして首を傾げます。
「気をつけて行きたまえ。今はいい天気だけど、雨が降ってくるかもしれない」
「えっ、本当?」
「本当本当。濡れる前にさっさと行けよ」
「うん、そうするね。二人とも、ありがとう~」
小春ちゃんは二人と分かれて、また歩き出しました。
見上げる空はまだまだ青く、雨の気配もありませんが、森の中でもいちばん頭のいい二人がそう言うのだから間違いないだろうと小春ちゃんは思います。
降り出す前に志波くんのお家へ急ぎます。
*****
けれども。
突然空が真っ暗になったかと思うと、ぽつり、ぽつりと降り出した雨は一気にざあざあと降り始めました。
「きゃぁぁ。どうしようどうしよう~」
ばたばたと雨の粒が森の木々の葉っぱをたたく音が聞こえます。
志波くんのお家まではまだまだあるのです。
小春ちゃんは急いで大きな木の下に駆け込みました。枝が大きく張り出していて、葉っぱがたくさん生い茂っていて、ここにいれば濡れずに済みます。
(志波くん、来てくれないかなぁ……)
小春ちゃんは道の向こうを見つめてみますが、そんな風に都合のいいことはそうそう起こりません。
その代わりに、妙な声が聞こえてきました。
「やみそうにないね」
「えっ!?」
声のしたほうを見てみると、赤城くんがいつものようにちょっと笑ったみたいな顔でそこにいました。
「雨宿りと言えば僕の出番でしょう」なぜか得意げに赤城くんは言うのですが、一緒に雨宿りをしているだけでは小春ちゃんの役に立ちません。小春ちゃんは早く志波くんのところに行きたいのです。
「赤城くん。また雨に降られたの?」
「まあ、そんなとこ。雨男なんだ、僕って」
「そうかもね」
「それより君はどうしたの、おしゃれして?」
「ふつうだよ? 急に雨が降ってきて、困ってるの。赤城くんは?」
「僕は人探ししてたんだけど。なかなかうまく会えないもんだね」
「……?」
赤城くんはひょい、と肩をすくめてまたちょっとだけ笑いました。
いつも一人でいることが多い赤城くんが会いたい人って誰だろう? と小春ちゃんは思いましたが、なにも思いつきませんでした。赤城くんが誰か、男の子以外の友達と一緒にいるところを、小春ちゃんは見たことがありませんでした。
でも、この赤城くんがわざわざ男の子の友達に「会いたい」なんて言うとは思えません。
そんな小春ちゃんのことを上から下までぐるっと見た赤城くんは、ため息とともに質問します。
「見たところ、これからなにか大事な用事があるんだろ? カレシのお家に遊びに行くの?」
「か、カレシじゃないよ! 志波くんだよ!」
「シバくん、ね。君みたいなかわいい子に好かれてる幸せな奴の名前は」
いつものように余計な一言が多い赤城くんです。赤城くんは志波くんに会ったことがないのでした。いつも通っている学校が違うから、知らないのも無理はありません。
小春ちゃんはどう言っていいのか分からず、困ってしまいます。
「あぁ、困らせちゃった? そういうつもりはなかったんだけど」
そう言われても、実際困っているのは小春ちゃんです。
「君、急いでる?」
「うん、少し」
「じゃあ、傘、持ってきてあげるよ。ちょっと待ってて」
「えっ、待って!」
小春ちゃんの言うことも聞かず、赤城くんは雨の中を走っていってしまいました。
小春ちゃんは、(こういう展開、どこかで見たことがあるなぁ)と思いましたが、それがどこで、いつのことなのかはっきりとは思いだせませんでした。
「おまたせ!」
しばらくして、赤城くんはピンク色の傘を持って走って帰ってきました。
小春ちゃんが好きそうなパステルカラーのピンクです。
「はい、これ」
「ありがとう!」
「別にいいよ。……あとで、返してね? 大事なものだから」
小春ちゃんは赤城くんに何度もお礼を言って(傘を返すこともちゃんと約束して)、その場を後にしました。
「僕は……とりあえず、ここで雨宿りするしかない」
赤城くんは、小春ちゃんを見送ってからもその木の下にずぅっと立っていました。
そうしていれば、いつかあの子に会えるんじゃないかと、なんの根拠もないのに赤城くんはそう思っているのです。
ぶつ切りだけどここでおわる。
ところで、赤城くんはなんの動物にしたらいいのか分からなかったのでスルーして登場させてしまいましたが、赤城はなにがいいかなぁ。
安直に考えるとキツネなんだけど、どうなのか……。
・デイジーとすれ違いが多い→夜行性?
・一言多い→よく鳴く、もしくはうるさい(笑)
・はば学→もしや森の動物じゃなくてもいいかもしれない。草原とか、ジャングルとか?
・頭がいい
・優柔不断で意気地なし
・ああ、ヘンなんだ僕は!
以上を満たすような動物はいないものでしょうか。
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