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恋煩い日記

2012年は毎日何かを書こう、という目標のもといろいろな創作をするブログになりました。

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那智くん慧くんお誕生日おめでとう!

P2誕生日!! おめでとう!!

というわけで、今日はVitaminZの話ばっかりしますのでたたみます。
お誕生日おめでとうSSも続きに置きます。





おめでとう!!

というわけでケーキ買ってきたよ!

nachitan.jpgすごーーーくショックだったことに、年末に赤城の誕生日ケーキを買った私の大好きなケーキ屋さんがなくなってたの。
そんで、その跡地にできていたケーキ屋さんで買ったんだけど、赤城の時のほうが豪華だった……。

味はまだ食べてないから分からない。

見た目なんかすごく普通になってしまって申し訳ない。
そして双子なのに違うケーキを買ってきてしまって申し訳ない。

アレです。ショートケーキは慧くんのです。なんか、こういうときに慧くんは普通にショートケーキを選びそうな気がするのです。「誕生日と言ったらイチゴショートだろう!」という単なる刷り込みというか。

那智のはプリンです。単に見た目がさ……、ほら、似てるんだ、家紋に。それで。


誕生日が夏休みに入ってからなんですね。それはそれで、ファンの女子生徒からプレゼント攻撃を受けなくて済むから助かってるんじゃないのかな。
Vitaminは特に誕生日だからどうこうということはゲーム中ではあまり言わないので気にしてなかったんですが、お家まで来ちゃうファンの子がいたりするのかな。


と、いうわけで何とか書きました、誕生日SSです。
改行とか行間とか、いろいろ見にくいとは思いますがこの下に。




2009 P2誕生日記念SS

那智ED後ですが、夢結末と完璧結末を足したような感じ。慧くんとは通常結末、なイメージですかね。
せんせいの名前は北森真奈美 ネタバレありでお願いします!



「なちくんのいうとおり」





 7月22日。
 忘れるわけはないけれど、カレンダーにぐるぐると赤丸をしておいた日が、今日。

「今日の双子座は運勢が最高だったからね~」
 誕生日に関してはそんな風に騙されかけたこともあったっけ。
 P2の二人に出会って間もなく、しかも那智くんの正体(というか、素の部分)を知ったばかりだった私は、まぶしいくらいのイケメンのしかも双子、さらにその片方は副生徒会長の表の顔とセンター街をしめる不良チームのリーダーという裏の顔を持っている、なんていうめまいがするほど強烈なインパクトのせいで、一瞬騙されかけたのよね。
 初めの頃こそ、「せんせいのための日ごろの注意力特訓だよ」とかなんとか言っていたけれど、ことあるごとに私を引っ掛けようとしてきたあのさまざまな言動は今思えば大半は私のためなんかじゃなくて、単に那智くんの趣味というか性格だったんじゃないかってかなり疑っている。

(きっとそうよ。それで、突っ込んだり微妙にスルーしたりしていたわたしの顔を見てひそかに笑ってたに違いないんだわ)

 出会ってからまだ一年とちょっとしかたっていないのに、私たちの関係はだいぶ変わった。

 先生と生徒、もしくはA4を更生させるべく孤軍奮闘する新米教師とその補佐役の副生徒会会長。
 または絶望で溜まるばかりの鬱憤を解消する方法を知らなかった孤独な天才と、どうにかしてあげたいと焦るばかりで何もできずに彼に弄ばれるおもちゃ、だった私たち。
 今は……。 






「今日はごちそう作って待ってるからね、寄り道しないで早く帰ってきてね!」
「はいはい。本当は今日は出かけたくなんかなかったんだけど」
「それはダメ! ちゃんと行ってらっしゃい」
「ちぇ~。しょうがない。行ってくるよ、ハニィ」

 ぱちりとウィンクして、家を出て行った今朝方の那智くんの顔ったら。高校を卒業して半年がたとうとしているのに、駄々こねて我がまま言っているところは本当に子供みたいだ。
 けれど、今までずっと一人で孤独と戦っていた那智くんがこうして気兼ねなく本音を言えるようになったっていうのはいいことだよね。そう思って甘やかしてしまう私が、悪いのかな? いつまでたっても那智くんの甘え癖が直らないのって。


「慧くんも一緒にお祝いしましょうよ、双子なんだし、せっかくの誕生日なんだから」
「やだ」

 今日の誕生日のことも、私は慧くんも一緒にと提案したんだけど、那智くんにあっという間に却下されてしまった。
 あの慧くん大好きな那智くんがお兄ちゃんの誕生日をお祝いすることに賛成しないだなんてことは、想像もしていなかったからすこしびっくりした。

 今頃慧くんは大学かな。もしかしたら、お祭り大好きな天十郎くんあたりが盛大なお祝いパーティーでも開いているんじゃないかしら。

(たぶん、それって単なる妄想じゃないような気がする)

 きっと私なんかが予想もつかないような、そして想像を絶するようなお祭り騒ぎになっているに違いないわ。

 天十郎くんが用意した会場で、派手なお神輿に(無理やり)乗せられた慧くんの迷惑そうな、それでいてまんざらでもなさそうなはにかむような顔が目に浮かぶ。
 なんだかんだ言って、慧くんは天十郎くんのことが好きなんだもんね。時々本気で喧嘩している二人を見ていると、もしかしたらレベルが一緒なんじゃないだろうかって不安になっちゃうくらい。二人は対照的に見えて実は気が合うらしい。
 パーティーともなればきっと千聖くんが腕によりをかけて張り切っておいしい料理を作っているんだろうな。
 高校を卒業してから、更に腕を上げたって聞いているもの。天十郎くんの従者じゃなくて専属シェフになってしまう日も近いんじゃないかな。
 メニューは……そう、慧くんの好きなお蕎麦でしょ(もしかしたら千聖くんの手打ちかも!) ちゃっかり天十郎くんリクエストのお寿司もあるはずだし、誰のアイディアか、ブロッコリーをそれとは分からないように仕込んだイタズラ料理があるんだろうなぁ。
 もちろん大きなバースディケーキも。デコレーションもマジパンのお人形も千聖くんなら一から全部作りかねない。
 あぁ。考えていたら千聖くんのご飯、食べたくなってきちゃったな。私だって料理の腕に自信はあるけれど、ちょっと千聖くんにはかなわないもの。
 そうそう、目を輝かせて次々に料理のお皿を空にしていく八雲くんのまぶしい笑顔だって忘れちゃいけない。「今日はだいじなだいじなほじょあにのお誕生日ですぞ、こんな日はアイドルも自主休業なり~!」なんて、GEのメンバーのみんなを困らせてなきゃいいけど。
 もちろんそうなればアラタくんだって一緒にいるだろう。あまり目立たなかったけれど、アラタくんも慧くん大好きだったものね。「お兄ちゃん、お兄ちゃん」って、一番背も高くて、考え方も行動もしっかりしていたアラタくんが慧くんにやけになついていたように見えたわ。
 A4のみんなはあの一年でずいぶんと慧くんと仲良くなっていた。おそらくそれまでは友達と呼べるような存在を持っていなかったのかもしれない慧くんも、なにかとA4の世話を焼いたり逆にからかわれたりしながらも友好関係を築いていたんだよね。
 だって最後には那智くんが嫉妬するくらいだったもの(それで不機嫌になった那智くんに八つ当たりされるのはいつも私だったんだから)

 そんなところに那智くんがいたら。お御輿を暴走させる天十郎くんをますますはやしたて、八雲くんと一緒に千聖くんが作るそばから料理を平らげ(けどきっと嫌いなものには見向きもしないんだろうな)、アラタくんとは慧くんの取り合いをして。
結局、私が「もう、みんなやめなさーいっ! 慧くんの誕生日なんだから、ちゃんとお祝いしてあげなきゃダメでしょう!」って怒鳴るまで、このお祭り騒ぎが続くんだろう。

 あぁ、みんなの楽しそうな笑顔が目に浮かぶ。とっても疲れるけど、それでも一年とちょっと前、不安いっぱいで学園の門をくぐったあの日には想像もできなかった光景だ。

 あの、嵐のようだった、それでもかけがえがなくて、何物にも変えられないほど楽しくて、ハチャメチャで、一生の宝物になった日々。
 そのとき私の周りにいてくれた子達のことを思い出すと、今でもくすくすと思い出し笑いがこらえられない。
 みんなと一緒に那智くん慧くんのお誕生日をお祝いしたい気持ちはもちろんあるけれど、それと同じくらい、那智くんと二人だけでこの日を過ごしたいという気持ちも強くて。
 それはつまり、A4のみんなもP2の二人もとても大切だけど、私にとってはその中のひとりの一人の存在がそれほどにも大きいということ。



 今日は早めに仕事を切り上げて、買い物も大急ぎで済ませてダッシュで帰ってきた。
 あまりにも急いで帰り支度をしている私を、同僚の先生方はなにか不思議そうに見ていたけれどそんなことなんか気にしていられない。せっかくの誕生日、那智くんにおいしいものを食べてもらいたくて、何日も前からメニューを考えた。

「好物はジャンクフード!」なんていう那智くんだけど、私のつくるものはいつもおいしい、って言って食べてくれる。だから作り甲斐もある。
 那智くんが帰ってくる前に準備をしなきゃ、と料理を続けていると、ガチャガチャと玄関でドアが開く音がした。

「ただいま~。ハニィ~。帰ったよ~」

 まるきり中年のおじさんの帰宅時のようなセリフを吐いて、年下の恋人が帰ってきた。
 思っていたよりもうんと早い。

「はっ、早いね、那智くん、おかえり!」
「うん。今日は早めに帰ってきた。でもおれ、向こう出る前にメールしたけど? 届いてない?」
「あっ! ゴメン!」

 帰ってくるなり急いで料理を始めたから、携帯電話はまだ通勤カバンの中に入ったままだった。当然、那智くんからのメールになんか気がつくわけがない。
 けれどそんな私の言い訳なんか聞くわけもない那智くんの目がすっ、と細まった。ニィ、と口の端が持ち上がる。

「ふぅん? おれのメールに気がつかないわけね? 真奈美ちゃんは」
「ゴメンってば。ほら、急いで料理しないと、って思って慌ててたから……」

 私は菜箸を持ったまま、料理途中のキッチンを指し示す。まだ、思ったメニューの2/3ほどしかできていない。
 まだ、オーブンの中のスポンジケーキも焼きあがっていないし、ちょっとしたイヤガラセのつもりで買ったお刺身も冷蔵庫の中……(私が食べるつもりだけど、嫌いなものを克服する努力って、那智くんにも必要だと思わない?)

「淋しいなあ~、おれは早くお前に会いたくて、飛んで帰ってきたっていうのに」

 少し強引なくらいに近寄ってくる那智くんから距離をとろうと後ずさったけれど、狭いキッチンの中のこと、私の背中はすぐに壁にぶつかってしまう。
 さっきから意地の悪い(それでいて蕩けるように魅力的な)笑みを絶やさない那智くん。私の肩に手を置いて、ぐいと顔を近寄せてきた。

「悪い子には、お仕置きが必要だな」
「ちょっと、那智くん。もうちょっとしたら、ご飯作り終わるからそれまでおとなしく待っててよ」
「い・や・だ・ね。今日、何の日か知ってる~? おれ、誕生日だよ。真奈美がおれの言うこと聞いてくれるならまだしも、おれが真奈美の言うことに従わなきゃいけない理屈なんか、ないよな?」
「そんなこと言わないで。ねっ?」
「ねぇ。いま何気なく言ったけど従わせるってよくない?」
「よくない、よくない!」

 何考えてるんだか。
「人を服従させるのって、気持ちがいいよ? それが世界で一番愛してるオンナだったら、なおさらだろうな」ふむふむと納得したようにつぶやいている。冗談だよね、那智くん。冗談にしては全然笑えないけど。
 困ったことにまたなにか、Sな心をくすぐるキーワードを見つけてしまったらしい。

 それはそうと、とにかく那智くんに構っていたら文字通り日が暮れてしまうので私は料理を再開することにした。
 オーブンの中の様子を一旦確認して、それからそのほかの調理に取り掛かる。
 那智くんは私のすぐ後ろに立っていた。どういう顔をしていたのか、その時私は彼の顔を見ていなかったから分からない。でも、そんなに後ろでじっと見られていたらはっきり言って料理の邪魔なんだけど。
 けれどそんなことを口に出したら何をされるか分からないので言わない。……私だって、学習しました! これくらいじゃないととてもじゃないけど那智くんのカノジョなんか、やっていられないのよ?

「ねぇ、真奈美」
「なぁに? もうちょっと待ってね、すぐできるから」
「お仕置きの内容、考えてたんだけど」

 へっ?
 私は首だけで後ろを振り返った。手には照り焼きチキンのソースを混ぜていた菜箸を握ったまま。
 那智くんはニコニコと笑顔を浮かべていた。誕生日だからなのか、それとも今日は新しい遊びを思いついたからなのか、とても機嫌がよさそうだ。 

「なんでお仕置き?」
「だって、おれのメールも無視するし、今もおれのこと無視するし~? そんな真奈美にはお仕置きだよ」

 全然わけわからない!
 もう那智くんにはだいぶ振り回され慣れたと思っていたけれど、まだまだ甘かったみたい。隙があればこちらから振り回してあげようといつもいつも思っているんだけど、やっぱり経験値が違うのかな。まだ仕返しは何度も成功していない。
 那智くんは「あははっ。やっぱり焦ってる真奈美ってば可愛いな~」と嬉しそうに笑い声をあげた。
 そして、一瞬にして笑みを消すとまっすぐに私の目を見据えてこう言ったのだ。

「今すぐおれに食べられるか、それともあとで食べられるか。さあ、どっちがいい?」

「どっちにしろ、食べられちゃうんじゃない!」
「そうだよ~? 当たり前だろ。いまさらなに言ってるの」

 ふんふんふん、と今にも鼻歌くらい歌いだしそうな様子の那智くんは私のそばから離れない。
 それどころか、またしても近寄ってきて、今度は肩だけじゃなくぐるりと身体に手をまわされて、ぎゅっと抱きしめられてしまった。

「どっちにするか早く選べよ? よ~く考えて、選んだほうがいいと思うけど」
「えっ、だって、そんな」

 えっ、選べるわけがないじゃない! っていうか、そんな変な二択、聞いたことがないわよ。
 あたふたと私は逃げ場所を探して周りを見回すけれど、那智くんは後ろから抱き締めてくる腕の力を一層強くしてきた。これじゃあ、羽交い締めだよ!

「ちょっと、那智くん、苦しい、はなしてっ!」
「や~だね。さあ、真奈美が選ばないんだったら、おれが選んであげようか」
「ちょっと、ちょっとまって!」
「いくよ」

 聞く耳持たず。ささやくような那智くんの声が耳をくすぐる。
「こっちが今すぐ。こっちで終わったら、あとで」那智くんの細くて長い人差し指が私の鼻の先と、左の手のひらを順番に指示した。
 耳に吐息がかかるほど近い位置から那智くんの声が聞こえてくる。

「ど~ち~ら~に~し~よ~お~か~な」

 一音ずつ、那智くんの指先が私の鼻を手のひらをくすぐる。

 ぜ、ぜったい……。

「な~ち~く~ん~の~、ゆ~う~と~お~り……。ね?」

 ぜったい、反則……、この、声。
 なにも言えなくなって、恥ずかしさのあまりうつむいてしまう。
 ほっぺたが燃えるように熱い。那智くんの息がかかる耳も、焼け焦げそうになっている。

「真奈美、耳が真っ赤だけど。どうしたの? もしかして、もう感じちゃった?」
「ばかっ、ばかばかっ」
「あははっ。か~わいい、カゴの小鳥ちゃん。それとも、まな板の上の鯉?」
「どうせなら小鳥にしておいてよ、もう!」

 じたばたと暴れようとした私からするりと那智くんは逃げ出していた。その顔はとても楽しそうで、そしてとても幸せそうで。

「ほら、おれの言うとおりにしなよ。今すぐに……、ね」

 振り上げた手首はいとも簡単につかまれてしまった。そして、「言うとおり」の「り」で那智くんの指が止まった鼻の先にちゅっ、と音を立ててキスされる。
 キス魔の那智くん。スキンシップ過多の那智くん。ちょっと強引で、ときどき意地悪で、性格も根性もねじくれてる、だけど世界中で一番大好きな那智くん。
 神様や仏さまよりも私にとっては那智くんのほうがずっと影響力があるみたい。

 ころり、と私の手から落ちた菜箸がまな板の上を跳ねてシンクに転がった。


 なちくんのいうとおり。










お粗末さまでした。

那智の口調は、御褒美弐をみると卒業後真奈美せんせいに対しては黒那智固定でよさそうなので、そのようにさせていただきました。
きっと慧に対してはまだ白那智がちょっと出てくるんだと思うんですが。
S那智だいすき!許されるならもっと真奈美ちゃんをいじめたい! 愛あるいじめ!愛するが故のいじめ万歳!!
キス魔設定とかもっと生かしたかった!
そしてなちまなのはずなのに、慧くんのほうが誕生日を祝われている。




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