恋煩い日記
2012年は毎日何かを書こう、という目標のもといろいろな創作をするブログになりました。
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この冬一番の冷え込み
毎朝毎朝テレビでそう聞いている気がします。
毎日寒くて冬らしいですね。
毎日寒くて冬らしいですね。
◆佐伯とみなこ
「さーえーきーくーん」
みなこがこっちにくる。
「見てるこっちが寒いから、冬は冬らしい恰好をしろ」と言ったら最近は白いロングのコートを着るようになった。ふわふわして、ひらひらして、まるで雪の妖精……って何を言わせる気だ。
「おまたせー」
「待った。さむい」
「ごめんごめん。なんかさあ、絵を描いてほしいっていう子がきてさぁ。話聞いてたら遅くなっちゃった」
「絵?」
「うん。なんだっけ? なんか? 忘れちゃったけど好きな絵を描いていいって」
それを聞いて、俺は思いだした。
今度新入生に配る小冊子の表紙のイラストをみなこに書いてほしい、とどこかのサークルに頼まれていたことを。みなこと話をしても埒が明かないから俺にどうにかしろというような話だったが、聞くだけ聞いて忘れていた。それか。
みなこはなんとなく嬉しそうな顔で「みんなが絵を見てくれると嬉しいよねぇ」と笑っていた。
「それ引き受けたのか?」
「うん。佐伯くんの絵を描く!」
「やめろよ」
「えー。なんで?」
「なんででもだ」
そんな風に話をしながら歩いていて、ふと思いついたことがあって俺はそれを聞いてみた。
「なあ、お前って俺のこと名字で呼ぶよな」
「うん」
「氷上は?」
「ひっかみん」
「志波は?」
「かつみん」
「針谷は?」
「はりり……じゃなくてハリー」
「俺は?」
「佐伯くん」
「なんで? いや、べつにあだ名で呼ばれたいとかそういうわけじゃないけど」
みなこの性格からしたら、珍しいなと思っただけで、むしろ変な風によばれないほうが俺としては嬉しいのだ。ただ不思議に思っただけで。
そっれを強調して説明する。こいつの場合、どれだけ言っても勝手な独自理論で話を展開する場合があるから油断ならないけれど。
「佐伯くんは佐伯くんだもん」
「なんだそりゃ」
「わかんない。けど、佐伯くんは他の名前じゃダメなの」
「ふーん。いいけどな、別に」
……なんかちょっと嬉しかったとか、そんなことはみなこには教えないけど。
ラブい雰囲気にはならないな。
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