ラブラブにならない

マッサージに行って、うとうとしながらこんなこと考えてた。
昨日の続き。

（アホだけど勉強する）
相川賢次郎と相良真由里。
友達は矢代航太、雪原真優。（←こっちのカップルはaikaさんところのお子さんたち）




休み時間、俺は自分の席から動かずに本を読んでいる矢代のところへ行ってみた。

「矢代ー、勉強教えて」
「はぁ？　なんだよ藪から棒に」
「ヤブカラボーってなに」
「いきなりとか突然とかって意味だよ、そんなことも知らねえのか」
「ふーん。まあいいから勉強教えてくれよ」

矢代は気難しそうな顔をして（まあそんなのいつものことだけど）読んでいた本を閉じた。
俺は空いていた矢代の前の席に座る。

「だってさ！　まゆちゃんが、がんばって勉強しろって言うんだ」
「そりゃしないよりした方がいいだろう」
「えー、なんで？　馬鹿でも一応卒業はできるよ、俺だって」
「あのなそういうことじゃなくて、卒業した後のことだ」

矢代はそこで、卒業した後に進路があるかないかの話をしてくれた。
たしかに……！　俺、今までなんにも考えてなかったけどバレーで食えるわけでもないしな！

「じゃあじゃあ、やっぱり勉強教えてくれよ、矢代！」
「えー、めんどくせえ……」

そう言った矢代が次の日、持ってきてくれたのは数学の問題集だった。

「一年のときに俺が使ってたやつ。とりあえずこれを終わらせてこいよ。さすがに一年のだったらすぐできるだろ？」








「……でさ、今一年の問題集やってんの。でもね、部活やって帰ってきて、それからテレビ見たりメシ食ったりしたら眠くなっちゃってさー。なかなか進まないんだよなー」
「ふーん、賢次郎くん頑張ってるんだね、エライ！」
「さすがの俺でも一年の問題だったら大体できるよ！　分かんないところは矢代に教えてもらってるし！」
「分からないところ、あるんだ……」
「そんでさ、矢代ってやっぱ頭いいのなー！　聞いた問題全部すぐ教えてくれるんだよ。しかもすげえわかりやすい！」
「そっかー、矢代くんってちょっと怖くて、話しかけづらいんだよね……私も分からないところ教えてほしいな」

じゃあ、俺が矢代に聞いて、そんでまゆちゃんに教えてあげるね、って約束した。
へへ、お勉強デートなんて今までしたことなかったけど、なんかすげーカッコいいかんじ！








「最近、相川君とよく一緒にいるね」
「ん？　ああ、あいつが勉強したいって言うから」
「教えてあげてるの？」
「全部つき合うのは面倒そうだったから、簡単そうな問題集渡して、あとは分かないところだけ解説してやってるだけ」
「あ……あのね」
「なに？」
「わ、わたしも分からないところあったら聞いてもいいかな？」
「……そんな！　もちろん！　てかわざわざそんなの確認すんなよ」

相川を適当に問題集であしらってるのはそのためなんだから。とはまだ言えない矢代であった。













おい、しれっと人さまのところのカップルの話を混ぜるのはよせ。
こま切れなのは夢うつつで会話だけ簡単に想像していたから。文章化する能力がなくなった。