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恋煩い日記

2012年は毎日何かを書こう、という目標のもといろいろな創作をするブログになりました。

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下のだけじゃなんなので

下の気が触れた記事だけじゃなんなので、
自分だけが楽しんでいる小話
「ポケットに小春」三回目。







 ……ふぇっ。
 真夜中に目が覚めてしまった。志波くんはお部屋を真っ暗にして寝るのです。あかりは全部消してしまって、カーテンも引いてあるので外から洩れて入ってくる光もないし。そんな中でわたしはお布団の中でパッチリ目を開いていた。
 暗すぎて、何にも見えない。……志波くん、いるのかなぁ。ホンの少しの寝息も聞こえないし、なんだかとっても不安になる。

 こんな姿になってしまってから、わたしはちょっぴり大胆になったと思う。体が小さくなった分、もしかしたら心の中も子供みたいになってしまったのかもしれない。
 志波くんのことはずっと前から好きだったけれど、面と向かって好き、って伝えることは出来なかったし、これからもきっとそんなこと言えないんだろうなぁって思ってた。
 同じ部活で一緒に練習して、たまには一緒に帰ったり寄り道したり、それから時々日曜日には一緒に遊びに行って。本当にたまぁにだけど、志波くんから遊びに誘ってくれることもあったし、それで十分だった。うぬぼれかも知れないけど、志波くんの一番近くにいる女の子だと思えたから、だからそれだけで十分満足してた。

 それが、今は成り行きとはいえ志波くんのお部屋で暮らすことになってしまって、こうして……一緒のお部屋で寝たりしてる!
 ホントはホントはホントは、恥ずかしいけど一緒に寝たりしたいんだ。同じお布団で。そうしたらきっと、すごく気持ちいいと思うんだぁ。

「んしょっ、と」

 真っ暗闇の中でベッドから降りる。わたしのベッドは最初のお買い物のときに志波くんが買ってくれたもので、お人形用のもの。実際寝てみたらマットがすっごく硬くて体中痛くなっちゃったから、志波くんが改造してマットの中にスポンジと綿を入れてくれたんだ。お布団もお人形用のもの。それに寒いからタオルハンカチを借りて二枚重ねにしてるの。
 志波くんのベッドサイドに置かれているわたしのベッド。手探りでそろりそろりと足を踏み出す。
「一緒に寝るのなんて、ダメだ、もし間違ってお前のこと潰しちまったりしたら、どうすんだ? 責任取れねえぞ、俺は」
 って、言われてるんだよね。でも……少しでも近くに行きたいなぁ、って思ったんだもん。わたしが起きてれば、枕元に座ってるくらいいいでしょ? いいよね?
 それにしても、真っ暗で、怖いなぁ……。
 わたしは大きかった頃も、毎晩小さな明かりだけはつけて寝ていた。真っ暗にしたことなんかなかったんだ。だから最初にこの部屋で寝ようとした時も、志波くんが当たり前のように真っ暗にしてしまったから本当は怖かったんだけど、でもここは志波くんの部屋だから何もいえなかったんだよね。

 もう少し行ったら段差になるはず、と思って慎重に足を踏み出したら、なんとそこから足場がなくなっていた。

「あきゃっ!!」

 小さく悲鳴をあげたけれど、身体は止まらない。あぁ~っ、落ちちゃう! し、死んじゃうかも、わたしっ!!
 志波くんに好きって言えないまま死ぬのなんてイヤぁん!!



自分でも何がしたいのかよく分かってません。とりあえず志波くんの枕元でちっこい小春が寝てるというそんな絵面が萌え。
 

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