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恋煩い日記

2012年は毎日何かを書こう、という目標のもといろいろな創作をするブログになりました。

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これからもどんどん妬けばいいよ

やはり落ち込んでいるときには赤城を見ていやされるのが一番だね……。

昨晩あれからDSの電源を入れて赤城に告白されてきました。
やっぱり赤城は声が大人っぽくていいなあ。那智の声は意外と子供っぽいからなぁ、とか思いながら聞いていたのですが、あまりにも久しぶりだったのですごく萌えました。
ライブを一緒に見たシナリオだったようで、「これからもどんどん妬けばいいよ」「そんなに、妬かされるの?」「違うよ! ごめん、冗談だよ」「ふふ、私も、冗談だよ」「……やられた。ハハ」な会話を聞けました。
むあああああ、なんだこのカップルは! もう、ときめく!ときめくじゃないか!!


というわけで続きはまたしてもらぶらぶった赤城の話。


はー。サイト更新したいな。でも更新する程のモノが書けていないという事実もあり。すさんだ心じゃ萌える余裕もないのよね。萌えのままにSS書きたいな!







「ユキくーん」

 女の子の大きい声が聞こえて、というかその「ユキくん」という名前に反応してわたしは声のほうを振り返った。目の前を女の子がぱたぱたぱたと走りながら通り過ぎていく。そしてその先に。

「はぁっ。よかった、追いついた」
「どうしたのそんなに慌てて。次の講義、たしか一緒だったよね」
「うん、そうなんだけど、今日は休講なんだって。だから教室行っても無駄足になるよって言いに来たの」
「そうなんだ、わざわざ、ありがとう」

 ……どうしてわたし、こんなところに隠れちゃったんだろう?
 赤城くんとその女の子(話の内容からすると同じクラスの友達なのかなぁ)の声がよく聞こえるところ。見つかったら嫌だからしないけれど、わたしが今手をついている壁からちょっと顔を出したら、二人の姿をすぐ下に見ることが出来るだろう。わたしがいるのは校舎の非常階段だった。コンクリートの高い壁があって、二人からわたしの姿を隠してくれている。

「どういたしまして。ねぇ、ユキくん、講義なくなっちゃったから、暇でしょう?」
「うん? ああ、そうだね。どうしようか……図書館でも行って、勉強しようかな」
「えぇ~。せっかく休講になったのに。ねね、よかったらカラオケにでも行かない?」

 えぇっ。わたしはちょっと驚いた。
 だいたい、なんでこの子は赤城くんのことを「ユキくん」だなんて下の名前で呼んでるの? わたしだって、まだ「赤城くん」なのに。それに、随分仲がよさそうだし……、突然の空き時間に一緒に遊ぼうとか誘うくらいだから仲がいいんだよね。
 ……むぅ。なんだかちょっと。

「カラオケ? 僕、あんまり得意じゃないし、もっと楽しめる奴を誘えばいいんじゃないかな」
「カラオケがいやだったら、他のところでもいいよ、映画とか、ボウリングとか」
「そうだなぁ……いや、やっぱり僕は遠慮しておくよ」

 赤城くんがくすり、と笑いながら言う。その視線ははっきりとこちらを見ていた。

「ほいほいそんなところに誘われていくと、とんでもなく嫉妬する人がいることだしね」

 こらえきれない、といった感じで赤城くんの表情が崩れる。彼女が振り返ってこちらを見た。
 ……あんまり、見ないでほしいな、きっとわたし、今かなり可愛くない顔してるはずだから。むぅぅ、って、唇がとがるのを止められないし、子供のように頬を膨らませたくもなってる。それなのに、あんまり見ないでほしいのにそれでも赤城くんの近くに行きたいと思っちゃうんだよ。



「それで、君は僕の言ったことをよく覚えていてくれたみたいだね?」
「……なんのこと?」

 「カノジョ? ごめんね、そういうつもりじゃないから、安心してよ!」なんて言ってその女の子が去って行ったあと。赤城くんに連れられてわたしは中庭のベンチに座っていた。隣に座った赤城くんがなぜか機嫌がよさそうにわたしのほっぺたをつついてくる。

「ほら、あのとき言ったじゃないか」
「あのとき?」
「卒業式の日に、海岸で。えぇっと『ヤキモチ妬くってことは、脈ありってことだろ? だから、これからもどんどん妬けばいいよ』、だったかな」

 よく覚えてる。
 そうだ、あのときわたしは「赤城くんって、やっぱりちょっと変な子だな」って思っちゃったんだ。その直前に教会で「変なんだ僕は! でも、慣れてもらうしかない」なんて言われていたから、慣れてあげようと思ったんだけど。赤城くんに直す気持ちはまったくないみたいだったから、わたしが慣れるしかないんだよね。

「でも、あのとき赤城くん、それは冗談だって言ったじゃない」
「うーん。でも、こうしてみるとヤキモチを妬く君って相当可愛いよ。あの、スッチャーライブの後のごたごたの時にも思ったものだけど」
「お、お世辞を言ってもだめです!」
「あはは。……でも、かわいいのは本当。だからお世辞なんかじゃないよ?」
「……」

 真剣な顔でほっぺたをなでられながらそんなこと言われたら、何も言い返せない。困ってわたしがちょっと視線を下におろすと、勝ち誇ったように赤城くんがこう言った。

「うん、やっぱり可愛い。だからね、これからももっともっと妬いたらいいよ。それで、その可愛い顔を僕に見せてよ」

 だなんて。
 ……ほんっと、赤城くんって、ちょっと変!






ノリで書きました。なんか結構長くなっちゃいましたね。
デイジーが赤城のことを「一雪くん」とか名前で呼べるようになるのはもう少ししてからなんじゃないかと思います。呼び方一つでも照れたり葛藤したりする乙女デイジーですよ!


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