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恋煩い日記

2012年は毎日何かを書こう、という目標のもといろいろな創作をするブログになりました。

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君の気持ちも三寒四温でだんだんほどけてくるようだ

ふと、思ったんですけどどうしてわたしは男子視点でお話をかくことが多いんでしょうね。
いろいろ考えたらキモイ結果になりそうなので黙っておく。


続きに、パラレルっている修学旅行妄想。
なかなか終わらないね。





(修学旅行4日目)




ホテルのロビーで、彼女が来るのを待つ。
我ながら、昨晩の自分は勇気があったと思う。彼女がらみでは初めて自分で自分をほめてやりたい気分だ。
はば学生でごった返しているロビーから、待ち合わせの相手と合流したグループから次々と出発していく。

「あっ、ユキ。おはよー」
「おはよう」

声をかけてきたのは、一昨日と同じようにデジカメを手にした大城だった。

「今日もしけた顔してるわね!」
「うるさいよほっとけよ」
「あら怖い。今日もヒムロッチと地獄めぐり?」
「いや。今日は違うんだ」

そういうと大城は必要以上に驚いて見せた。

「へぇ! 誰かと一緒なの? 誰?」
「僕が誘う人なんて、見当つくだろ」
「……ウソっ! すごいじゃない!」

けれど、そのあと大城はすぐに顔を曇らせたんだ。

「でも、あの子、熱出したって聞いたけどな」
「はっ?」
「聞いてないの? 女子の方ではだいぶ噂になってたよ。保健室行ってみたら?」
「うん、そうする」

なんてこった。朝食のときに顔は見かけたから全然そんなこと疑いもしなかった。

道理で来るのが遅いわけだよ。

大城にお礼を言って、僕はそのまま保健室(となっているホテルの一室)に向かった。


**


(どうしてわたしって……)

もう、ほんとに泣きたい気分。
お布団を被って、握りしめた携帯を眺め、おおきくひとつため息をついた。
ため息をつくと幸せが逃げていくっていうけど、もともと幸せじゃないんだからどうでもいいや。

赤城くん、怒ってるだろうな……、せっかく、誘ってくれたのに。
考えてみたら赤城くんの連絡先をしらなくて。こうなってしまったことを伝える手段がなにもないのに気がついたのは、様子を見に来てくれた友達が「雪の分もたくさんお土産買ってくるね!」といって出かけたあとだった。
保健の先生に赤城くんに伝言なんて頼めるわけもないし、ロビーまで行こうにも、「熱は下がったけど午前中は外出禁止だよ」と先生が許してくれなかった。

嬉しすぎて熱が出るなんて、子供みたい……。
これで赤城くんにも嫌われちゃっただろうし、本当、最悪だよ……。


にじんできた涙をこらえていると、すらりと部屋の襖が開いた。

「熱、出したって聞いて」
「あか、あ、赤城くん!」


**



ああ、君は知らないだろうけれど僕は君に名前を呼ばれるのがすきなんだ。
いつだって君は僕を呼ぶとき、少し緊張しているような、震える声で僕の名前を口にするんだよ。それを聞くたびに、小学一年生の時に初めて担任の先生に言われたことを思い出すんだ。
「お名前を呼ばれたら、大きな声でお返事しましょう」
だから、僕はいつも君に返事をしているんだよ。

「あの、ごめんね」

開口一番彼女は謝罪の言葉を口にした。
僕はそのことよりも彼女の目に涙が溜まっていることのほうが気になった。

「泣いてるの? 体、きつい?」

顔色はそれほど悪くはないと思った。昨晩、気を失って倒れたときのほうが青い顔をしていたくらいだ。
慌てて彼女が涙を拭おうとしたから、それを遮って腕を掴んだ。もう片方の手で、軽く彼女の目尻に触れた。指にほんの少しだけ湿った感触が伝わってきて、それ以上に彼女の肌の柔らかさが感じられて震えそうになった。

「擦っちゃダメだよ、後で腫れるから」
「うっ、うん」
「昨日の晩は元気そうだったのに、残念だね」

ふと、彼女のほっぺたが少し赤いのに気がついた。
血色がいいことはいいけれど、こうして保健室で休むくらいだからよっぽと熱があるのかもしれない。
そう思うと、体が勝手に動いていた。

こつん、と額が触れる。
僕は自然と目を閉じていた。彼女の体温を集中して感じたかったから。

少し顔を離して、それから目を開いて。

「……ぷ、ぷしゅぅぅ……」
「あれ? ちょ、どうしたの!?」

目を閉じる前よりも彼女の顔が真っ赤になってて、風呂でのぼせたみたいな顔をして彼女が煙を吐いた。









だって、赤主ですもの! 簡単に自由行動なんか一緒に行かせないのだわよ!
(わたしは赤主について何か間違えていますか?)

こっちの赤城は意気地がないくせに時々ナチュラルに大胆になります。
なんだ、あれだ。タラシの血が……(笑)

でもって、GS2の病気のお見舞いイベントで、こうやって熱測ってくれる男子っていたっけ? 
こんなベタベタな展開、ゼッタイ誰かやってる! と思うのですが思い出せなかったので赤城にやらせてみた。

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