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恋煩い日記

2012年は毎日何かを書こう、という目標のもといろいろな創作をするブログになりました。

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寒くなってきたから、もう少しくっつこうか

朝起きたら、家を出る時間でした。ゆうきです。
一度も目が覚めなかったのが驚くところだよ!


どうでもいい話はおいといて、
更新しました。最近これしか書いてない、長編の9話です、どんどん時が進みます。

んでもって、精神的に余裕がないのが寝坊の理由のような気がしてならない。
でもなんかめっちゃ甘いのが書きたくなった!
あかぎぃぃぃ、あかぎぃぃぃ。

という精神状態で、続きは修学旅行妄想。
お布団に隠れちゃった赤主のその後だよ! 誰得? 俺得だよ!!







(修学旅行の夜)




(はぁぁ……。どうしてわたしってこうなのかな……)

今まで遠くから(同じクラスだけど)見ているだけだった赤城くんと少し仲良くなれるかもしれなかった、せっかくのチャンスだったのに。
お布団の中で急接近したのに驚いて失神して、そのあとに手をつかまれて、また気が遠くなった。
一つため息をつく。

「あのっ、わたし、部屋に戻るね!」
「だいじょうぶ? まだちょっと青い顔してるけど。送って行こうか?」
「うぅん! いいのっ。だいじょうぶだから! じゃあね!」

心配してくれた赤城くんも振り払って、男子のお部屋を飛び出してきてしまった。
けれど、そのまま自分の部屋に戻るにはちょっとドキドキしすぎていて。少し休もうと思ったんだ。

人気のないロビーは薄暗くて、自動販売機のぼんやりとした明かりと、ブーンというモーターの音だけが静かに響いていた。
さっきまであんなに騒がしい部屋の中にいたのがうそみたい。

(わたしにもうちょとだけ勇気があったらなぁ……)

それか、こういうときに素直に甘えられる性格だったらな。今頃、こんなところに一人で座っていなかったかもしれないのに。
苦い気持ちをかみしめているような気分になっていると、そこに急に声がしたから驚いた。

「あれ。こんなところにいたんだ」
「あっ……赤城くん!」
「はい。呼んだ?」

赤城くんは、学校指定の体操着の上にジャージをはおって、両手をそのポケットにつっこんでそこに立っていた。ロビーの椅子に座っていたわたしからは見上げるような形になる。

「一人で部屋に帰れたのかなって、心配してたんだぜ。大丈夫? やっぱり気分悪いの?」
「うっ、ううん。そうじゃなくて、ちょっと……落ち着いてから戻ろうと思って」
「ふぅん、そう」

なにがおかしいのか分からなかったけれど、赤城くんはそこでニコリと笑顔をわたしに向けてくれた。
なんだかそれがまぶしくて、わたしはうつむいて膝小僧のあたりを見つめることしかできない。
その視界の中に、にゅっと赤城くんが手を突き出してくる。

「……?」
「食べる? 疲れているときは、甘いものを食べるといいっていうし」
「これは……?」
「ハハ、なんか、カッコつかないかな。京都だから、おまんじゅう」
「……ふふふ」

手の中に、可愛らしいサイズの薄皮まんじゅうが二つ。
ひとつどうぞ、と言われたので、お言葉に甘えていただくことにした。
さっき、手に触ってしまってすんごくドキドキしたから、今度はおまんじゅうだけをそおっとつまんで手に取る。
おまんじゅうをしげしげと見つめている間に、ガタン、と音がして、赤城くんはわたしの後ろにある自販機でなにか飲み物を買ったようだった。

……そっか。ジュースを買いに来ただけだったのかな。
わざわざ、様子を見に来てくれるわけがないもんね。

「隣、座っていい?」
「……え、えっ?」
「僕もこれ、食べたいし」
「でも……戻らなくて、いいの?」
「部屋? 別に? それとも、僕と一緒にまんじゅう食べるのが嫌なんだったら、帰るけど」
「そっ、そんなことないよ!!」

思わず大きい声を出してしまった。
それに気がついて、わぁぁ、どうしよう! と後悔するけどあとのまつり。
一人になってちょっと落ち着いたはずの心臓がまたバクバク言い始める。

「ならいいよね」
「えぅ……あっ」

なにを言う暇もなく、隣に赤城くんがどさりと座ってきて、わたしは途端に緊張で身体中がこわばったようになってしまう。
いただきます。と言って赤城くんがおまんじゅうを食べ始めたから、わたしも慌てて包装ラップをはがして一口かじる。
なにか話をした方がいいのかな……、と思ったけれど、何にも思いつかなくて、それに今何か言ったらまた、とんでもないことを言ってしまいそうで、結局何も言えなくておまんじゅうをどんどん食べるしかなかった。
多分緊張していたからだと思う。早く食べなきゃ、って焦っていたのもあるし。

突然、息が苦しくなる。

「……っ! うぅぅっ!」
「わっ、だ、大丈夫?」

大丈夫、といいたいけれど、声が出ない。それどころかますます苦しくなって、じわっと涙がにじんでくる。

「ひょっとして、のどに詰まった? ほら、これ」

ぎゅる、とペットボトルのキャップをねじって、赤城くんがさっき買ったばかりのお茶のペットボトルを差し出してくれた。
もう、強がってなんかいられなくってわたしはそれを両手で受け取って、一気に飲む。

「……んくっ……ぷは……」
「大丈夫?」
「はぁ。苦しかったぁ……」

大丈夫みたいだね、という赤城くんに、ゴメンね、ありがとう。と言ってペットボトルを返した。
赤城くんはそれを受け取って、自分の持っていたおまんじゅうの最後の一口を口に入れた。
もぐもぐと口を動かしながら、わたしのほうを見る。

「それにしても、のどに詰まらせるほど急いで食べるなんて、よっぽどおいしかった?」

そんなこと……! わたし、もしかして食いしん坊って思われてる? 恥ずかしくって否定しようと思った。
けれど、赤城くんがペットボトルからお茶を飲んでいるのを見たら身体が固まってしまった。
それ……さっき、わたしが……!

「それとも、一刻も早く僕から離れたい、と思ってたんだったら、少し残念だけれど」

ぶん、と首を振った。そんなことない。そんなこと、ありえない。

「ふふ、よかった。こう見えて、僕、いま結構緊張してるんだぜ」

赤城くんが、ペットボトルをなでる。なにか、大事なものを手にしているみたいに。
わたしのほうが赤城くんの何百倍も緊張してる。絶対。
また気が遠くなってきてしまったけれど、なんとか頑張って正気を保つ。今気を失うわけにはいかないもの。

「ねぇ。明日の自由行動、もう誰かと約束してる?」

嘘みたい。嘘じゃなかったら、きっと気を失って白昼夢でも見ているんだわ。
わたしの前で、赤城くんがこんな顔をしているなんて。

「もし約束していなかったら、僕、予約していいかな。お土産、買いに行こう」

口を開くこともできなくて、信じられない気持で頷いたわたしを見て、赤城くんはまたニコリと笑った。

「じゃあ、朝、フロントのところで待ってるね。お休み。また明日」

ぽん、と頭の上に手を乗せられて。
赤城くんは早足で歩いて行ってしまった。

「はぅ……」

気絶するなら自分の部屋に戻ってからにしよう。










一緒に修学旅行なんて行けるわけがないから夢の話ということで、ご理解ください。
こんな夢見て、二人とも起きたら大変だろうな……。
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