恋煩い日記
2012年は毎日何かを書こう、という目標のもといろいろな創作をするブログになりました。
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自覚がないのが一番たちが悪い
わーい、またお題をもらったよー。こまきさん今回もありがとう!
レス子とアイドルをもっと絡ませろよ、いちゃいちゃさせろよ、と心の中では思うんだけど、糖分不足かもしれませんね。
もっと精進します。
レス子とアイドルをもっと絡ませろよ、いちゃいちゃさせろよ、と心の中では思うんだけど、糖分不足かもしれませんね。
もっと精進します。
(自覚のない人)
※伊達主です。透くんごめん。
神崎透は笑いをこらえるのに必死だった。
場所はいつものレストラン。今は剣人だけがピンの仕事が入っており、透と京也は次の収録までつかの間のフリータイムである。
前の仕事が押したため、昼食だか夕食だか分からない半端な時間。二人は店内の奥まった席で遅い昼食を取りながら、オーナーの彼女と他愛のない雑談をしているところだった。
といっても、主に話しているのは京也と彼女だけであり、透は2杯目のコーラをすすりながらふたりの話を聞くともなく聞きながら、さっきマネージャーから渡された雑誌を眺めていたのだった。
京也はここへ来るといつも、彼女に夢中だ。そりゃあ、透だって彼女のことは嫌いではない。何より作るものが美味しいし、わざわざ透のために、と特製メニューをいくつも考えてくれたりするのを見ると、たまに勘違いしそうになってしまう。
けれど、透はそれ以上彼女について深くは考えないようにしていた。彼女が自分に向ける優しさや「トクベツ」感は、実のところよく見ると、誰にでもひとしく向けられているのだと気がついてしまうからだ。自分ひとりのものにならないのだったら、夢見るだけ無駄だ。透は、「ひとり占め」できる存在がほしい。そう思う。
けれど、京也はそうではないらしい。少なくとも、透の眼にはそう映る。明らかに彼女に対しては、人が違ったようになる。そして、それに本人も彼女も、気が付いていないっぽいところが実のところ横から見ていて滑稽にも思えた。
透が眺めている雑誌は、以前3MjとX.I.P.とが個別インタビューを受けた記事が載っているものであり、それぞれ一人1ページずつ、グループで見開きもくまれた特集だった。自分がインタビューでなにを答えたか覚えていないが、それよりも別々にインタビューを受けたため、他のメンバーがなにを言っているのかが気になった。
『キョウヤくんの好きな女の子のタイプは?』
「―タイプなんてないですよ。どんなレディースでも、好きになった子が、好みのタイプ」
『さすが、来るもの拒まずなのかな(笑) じゃあ、彼女ができたら尽すタイプ? 尽されるタイプ?』
「―うーん、そうだなあ。俺、こう見えて結構尽すタイプかも? 愛されるのも好きだけど、愛したいかな(笑)」
『そうなんだ。意外ですね。キョウヤくんに尽してもらっちゃったりしたら、ヤミツキになっちゃうかも』
「―はは(笑)」
(ナニコレ。わらえるんですけどー)
京也さんが尽すタイプとか。あー。まあ、それはなんとなくわかるけど。
透は雑誌から目をあげてちらりと向かいに座る京也を見た。いつも、透や剣人にああしろこうしろと口やかましいことこの上ない。X.I.P.の活動に対しての小言であればある程度は仕方ないと思うが、最近では「部屋を片付けろ」とか「たまにはホームに帰れ」だとか私生活にまで及んで来て、「京也さんは俺のかーちゃんかよ」と突っ込んだことも一度や二度ではきかない。
そのたびに「俺はお前らとX.I.P.のこと思っていってんの。俺のこと嫌ってもいいけど俺の言うことだけは聞いてくれ」と言われては、嫌うことも言われたことを無視することもできない。
まったく、ズルイ男なのだ、伊達京也という男は。
『じゃあ、質問を変えて。―』
透は雑誌を閉じて、テーブルの上に置いた。
京也と話していた彼女がそれに気がついたのか口を開いた。
「あっ。そう言えばその雑誌、私も読みました! 大きく特集されてて、すごいね」
「マジで? ありがと。インタビューも読んだ?」
「はい。いろんな写真がたくさんあって、みなさん素敵でした!」
「悪い子ちゃん、誰の記事が一番良かった?」
「うーん、そうだなあ。みんな、今まで知らなかった一面とかのお話をしていたから面白かったけど。司さんの大学のお話とか、魁斗さんのお料理の話とか」
「王子様ばっかりか? 悪い子ちゃん」
「あっ。もちろんX.I.P.の面白かったよ!」
「京也さん、ヤキモチかよー」
見かねて透が茶化すと、京也はキョトンとした顔をして、さも心外だ、というように言った。
「ハァッ!? やきもち? 俺が?」
(自覚がないのが一番メンドクサイよなー)
グラスの中に残るコーラを一気に吸い込みながら、神崎透はこの後コンビニで激辛スナックでも買って行こう、とぼんやり考えた。
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