恋煩い日記
2012年は毎日何かを書こう、という目標のもといろいろな創作をするブログになりました。
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のんびり森林公園
ツイッターで、フォロワーさんとお話していた内容。
そもそも霧主って本当に書くのが難しいですし、書き上がった今も本当にこれでいちゃいちゃになっているのかと疑問。
霧島さんってこんな人なのかな、いまだにうまく書けないけど、私の書くレス子は霧島くん相手に時々敬語になるのが可愛いところだと思います。(自画自賛)
そもそも霧主って本当に書くのが難しいですし、書き上がった今も本当にこれでいちゃいちゃになっているのかと疑問。
霧島さんってこんな人なのかな、いまだにうまく書けないけど、私の書くレス子は霧島くん相手に時々敬語になるのが可愛いところだと思います。(自画自賛)
(いちゃいちゃしてもいいですか)
春。
ようやく暖かくなってきて、屋外でのデートも楽しめる季節になった。
久しぶりにお昼から時間がとれるという司さんの希望で、今日は二人で森林公園にピクニックに来ていた。
「こんなふうにのんびりできるのは、久しぶりだな」
「ふふ。お天気も良いし、よかったね」
「ああ。君となら、雨でも楽しめる自信があるが、今日はやはり晴れて嬉しかったな」
「……もう。また司さん、恥ずかしいこと言った」
「そうか?」
「そうです」
お弁当を食べ終わって、それでもまだ立ち上がりたくなくて、私たちはレジャーシートの上に座ったまま、ぼんやりとあたりを眺めていた。
平日の森林公園は、人の数もまばらで司さんもあまり周りを気にせずにいられるようだった。
司さんとは久しぶりのデートだった。
こうして二人で並んでいられるだけでもとっても幸せなことだっていうのは分かっているのだけど、でも、久しぶりということもあって、もう少し近づきたいな、触れてみたいな、という気持ちがわき上がってくる。
でも、それをそのままストレートに司さんに言うわけにもいかないし……。
私は隣でぼんやりと雲を眺めている司さんの横顔に見とれながら、いいことを思いついた。
「ねえ司さん、ゲームしない?」
「ん? なに?」
「じゃんけんして、勝ったほうが一つ、やりたいことをできるの。どう?」
「……いいだろう」
司さんは、真面目で頭が良くて冷静な大人の男の人だけれど、こうして子どもっぽい私の遊びにもいつも嫌な顔ひとつせずに付き合ってくれる。司さんのことを好きになった理由の一つが、こういうところだった。
「言い出したのは君だからな、後になって嫌だとかできないとか、言うなよ?」
「そんなこと、言いません!」
「ふっ……どうだか、試してみよう」
司さんは眼鏡の奥で、不敵に笑った。
そしてしばらく、私と司さんのじゃんけん対決が続いた。……んだけれど。
「もーっ! どうして司さんばっかりっ!」
「また俺の勝ちか。今度はなにをするか……」
「……むぅ」
手を繋ぐ、髪を触る、司さんの眼鏡を私にかけさせる、携帯で写真を撮る、司さんの肩を揉む。もう5回連続で負けたのに、更に6回目の敗北を喫してしまい。私は自分の握った拳を見つめてみる。
でも、司さんと近づきたいっていう、当初の目的は達成しているから、負けても嬉しかったりする、のは司さんには言わない。だって、負けっぱなしは悔しいじゃない。
次は絶対勝ちたいな、そう決意を固めていると、司さんが驚くようなことを言った。
「そうだな……膝枕してもらいたいな」
「はーい、わかりまし……って! ひ、ひざまくら!?」
「そうだ。ダメか?」
「ダメ、じゃ……ないです……けど」
司さんに膝枕をしてあげたことは、あるにはある。けど、それはいつも閉店したお店の中だったり、どこか人目につかないところで、だった。こんな、誰が見ているか分からないところでだなんて……。
「大丈夫なの? 司さん」
「問題ない。見られなければいいだけのことだ」
司さんはさっき食べたお弁当の感想でも言うように軽く言って、そして私がいいとも悪いとも言う隙を与えずにごろりとレジャーシートの上で横になってしまった。
あっと戸惑っているうちに、軽い重みが太ももにかかる。
「うん、なかなかいいな」
「……なんですかその感想は」
「褒めたつもりだが?」
「もう」
仰向けに私の膝の上に頭を置いた司さんは、軽く息を吐いて目を閉じた。私は、普段とは少し違う方向から見る司さんの顔に、やっぱり見惚れてしまう。
……すこし、触ってもいいかな……。
おそるおそる、私は司さんの額に手を伸ばした。さらりと柔らかい髪を二度、三度となでる。いつも、司さんが私にそうしてくれるように。
司さんは目を閉じたままなにも言わない。私は少し大胆になって、手を伸ばし、司さんの耳に光るピアスに触れる。
大事なものだったら、触れるのをためらったかもしれないけれど、前にこのピアスに特に思い入れはないと言っていた。身につけるものにこだわりそうな人なのに、珍しいなと思ったのを覚えている。
「……コラ」
すると、司さんがパッと目を開いたからドキッとしてしまった。思わず引っ込めた腕を、司さんにつかまれる。
「あっ、ごめんなさい、嫌だった?」
「いや、構わないが、少しくすぐったい」
「よかった。いやだったら悪いと思って」
「君がすることで、嫌なことなど一つもないよ」
「……」
司さんのこういうところ、何も言い返せなくなってしまう。だから私は代わりに、司さんが話してくれた腕をまた伸ばして、くすぐったいと言っていたピアスをもう一度触った。
「司さんは、耳も綺麗ね。一体、なにを食べて育ったら、こんなふうに綺麗な人になるの?」
「さあね。……コラ、本当にくすぐったい」
「ふふ」
「仕返しするぞ」
「……えっ? ひゃっ!」
膝を、撫でられる。
ただでさえ弱いところなのに、司さんのすべすべの指で触られたりしたらたまらない。飛び上がりたいくらい恥ずかしいのに、司さんが膝に頭を載せていて、急に動くこともできない。
私はゾクゾクと震えながら、膝に添えられた司さんの手に、自分の手を重ねた。
「つ、司さん、それ、やめて……」
「ん? やめてほしいなら、またじゃんけんするか?」
「……う、うん」
さっきから六連敗していて、しかもこんな精神状況で私が勝てるわけないのになぜか頷いてしまう。
案の定、じゃんけんは私の負けだった。
「俺の勝ちだな。……フム。ゲームの続きは……帰ってからにするか」
「うん……」
司さんは腹筋を使って上体を起こした。
そして立ち上がると、映画に出てくる王子様のように、にこりと素敵な笑顔とともに、右手を私に差し出してくれた。
私はそのしぐさ、そのすべてに見とれながら、司さんの手につかまって立ちあがった。
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