恋煩い日記
2012年は毎日何かを書こう、という目標のもといろいろな創作をするブログになりました。
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短いお話
ツイッターで毎日のように妄想小話をしているんですが、そのうちふたつ。 と思ったけど一つしか書けなかった。
・隊長が体調を悪くして、魁斗と音羽くんが慌てて看病する話
・ファンサービスに気を取られて帰れない音羽くんを迎えに来る魁斗の話(上のが長くなったから時間なくなりましたw)
どうも、音羽くんと魁斗の弟コンビが今、好きみたいです
・隊長が体調を悪くして、魁斗と音羽くんが慌てて看病する話
・ファンサービスに気を取られて帰れない音羽くんを迎えに来る魁斗の話(上のが長くなったから時間なくなりましたw)
どうも、音羽くんと魁斗の弟コンビが今、好きみたいです
(体調が悪くなって早めに休んでいる隊長を看病する弟二人の話)
「霧島くん、冷えピタ買ってきたよ!」
息を切らすほどの勢いで部屋のドアを開けて、魁斗はコンビニの袋をずい、と差し出した。
部屋の中にはベッドに横になった霧島、その横に椅子を引っ張ってきて、霧島の顔を見ていた音羽がいる。
二人に同時に顔を向けられて、魁斗は「うるさくしてごめん」とつぶやいた。
「隊長、いまリンゴ食べて横になったところ」
「シンくんのうさぎリンゴ?」
「そう。僕、リンゴをウサギに剥けてよかった。魁斗のおかげだね」
「なんで?」
「だって、魁斗に教わらなかったらリンゴの剥き方、知らなかったし」
音羽と話しながら、魁斗も椅子を引っ張ってきて霧島の横に座った。
「霧島くん、これ貼って寝とけよ。明日も仕事あるし、悪くならないうちに治さないと」
「ああ、すまない」
「別に、これくらい普通だし、謝らなくていいよ」
「ありがとう」
不意に、普段はあまり見せない霧島の笑顔を見せられて、魁斗は少しドキッとする。いつもは「俺はリーダーだから、あまり気を緩めないようにしている」とも聞いている。それが、こう簡単に顔を崩すのはやはり少し弱っているのだろう。
冷えピタの箱を開封している魁斗の横で、音羽はお菓子の袋を抱えていた。
「隊長、お菓子食べる?」
「シンくん。霧島くん具合悪いんだから、それはちょっと」
「えっ、そうなの? 元気出ると思ったんだけどな……、じゃあ、ドーナツは?」
「同じだし。っていうか、もっと無理だし」
「ええっ、そんな……!」
今回は霧島を元気にしたいと思ってのことだ、と魁斗はこれ以上何か言うのをやめた。音羽は少し常識に欠けるところがあるが、感情は人一倍豊かで細やかだ。霧島のことが心配で、自分にできることをしたいのだろう。
買って来た冷えピタを霧島の額に張り付けると、霧島はすこし気持ちがよさそうに目を閉じた。
「シン、魁斗。すまないが、少し寝かせて貰ってもいいだろうか」
「あっ、ごめん! 俺ら、うるさかった?」
「いや、そうでもない」
魁斗は慌てて冷えピタ(と音羽が食べたお菓子)のゴミをかたづけて立ち上がる。
「ほら、シンくん。俺らいると霧島くん静かに寝られないから。あっちいこう」
「……うん」
音羽はすこしうかない顔をしている。目を閉じた霧島の顔から視線を外さなかった。
「心配なの分かるけど。ほら、いこ。俺の部屋来る? 前に言ってたゲームあるし」
「うん……」
魁斗に腕をそっと掴まれて、ようやく音羽は立ち上がった。
じゃあね、しばらくしたら様子見に来るから、と声をかけて二人が部屋を出て行く。霧島は目を閉じて、それに応えることはなかった。
霧島はそのまま体が求めるままに眠っていた。
しばらくして、 そーっと、物音をたてないようにして霧島の部屋のドアが開く。
部屋に入ってきたのは、音羽だった。
音羽は足音を忍ばせて、呼吸すら止めるようにゆっくりと、ベッドに近づいて、目を閉じたままの霧島を見下ろす。
(本当はずっとここにいたいんだけど。風邪だったらうつるかもしれないし、ダメだって魁斗に止められたよ)
音羽は心の中でだけ、そっと霧島に話しかけた。
そして、手に持っていたものを霧島の枕もとにそっと置いた。
自分と、魁斗のマスコットぬいぐるみ。最近、事務所が作成して販売しているもので、音羽が事務所にせがんで譲ってもらったものだった。
(代わりにこの子たち、置いてくから。淋しくないね)
にこり、と音羽は微笑んで。自分のぬいぐるみの頭を一度だけ撫でた。
そして、来た時と同じようにそっと足音を忍ばせながら部屋を出て行った。
しばらくして目が覚めた霧島が、枕元で自分を見下ろしていた弟二人のぬいぐるみを見つけて、びっくりしつつも笑いをこらえられなかったことは、霧島自身しか知らない話。
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