瑛誕2013

遅くなってしまいましたが、今年もお誕生日おめでとう瑛くん！！
日付変わるときにツイッターのトレンド入りしたとかで、瑛くんの人気ぶりがうかがえます。
コナミさんGS2のプレミアム化早く！！トリプルパックもいいけど！！


というわけで、たまには不憫ではない佐伯さんを書いてあげたいなあと思う。誕生日の佐伯さんとみなこさん

（瑛誕）


　佐伯くんは、学生だけど普通の学生みたいに大学に通ってあそんでいるだけではなくて、将来のためにたくさんたくさん勉強したりいろんなところに通ったり資格を取ったりしていて忙しいのです。
　アルバイトもしているけど、そのお金は試験や本や研修に使ってしまって、あまりあそぶ時間もお金もありません。
　でも私は、そんな佐伯くんが大好きだから、一緒にいられるだけで嬉しい。ずっと、ずっと探していた私の王子様が、私のことを好きだって言ってくれているのが嬉しいのです。


　今日は、そんな佐伯くんの誕生日です。
　高校のころからモテモテだった佐伯くんは、誕生日と言うと好きでもない女の子からたくさんのプレゼントや好意を押し付けられて、ニガテな日だったと言っていました。
　でも、今日はとっても楽しい日だった、って思いだしてほしいなあと思います。そのためにいろいろ準備してきました！　あとは佐伯くんを迎えに行くだけです！！

　待ち合わせ場所に来た佐伯くんは、いつもの通り私の服を見て、ちょこっとだけ顔をしかめました。佐伯くんは私の服の好みがあまり好きではないのです。でも、最近はそれを見ても何も言わなくなってきたから、きっとこういう服を好きになるのも時間の問題です。

「てるたん！」
「……なんだよ、その呼び方」
「あれ？　嫌だった？　てるたん」
「嫌に決まってるだろ、そういう、馬鹿っぽいのは嫌いだってなんでお前、分からないんだ？」

　佐伯くんは、案外毒舌家です。それと、自分はロマンチストなのにそういうことをするのや言うのを嫌がります。すっごく人目を気にする人なんです。
　誕生日だから、喜んでもらおうと思ったのに失敗してしまい、わたしはちょっと心が凹みました。
　いつも、怒られるのに失敗ばかりしてしまう。佐伯くんにだけは、いつも一緒にいて笑っていてほしいのに。
　うつむくと、佐伯くんの靴が目に入りました。男の子の、大きな靴。

「でも、今日は誕生日だし……」

　小さな声で言ったから、佐伯くんには聞こえなかったみたいで、顔をのぞきこまれました。

「……なに？　聞こえない」
「誕生日……、瑛くんの。　だから……てるたん」

　言うと、佐伯くんの顔がみるみる赤く染まっていくのが分かりました。
　佐伯くんは、カッコつけだけどすっごく照れ屋さんだから、分かりやすい。

「……そっ、そういうの！　略したりとか、分かりにくいから！　普通に言えよ、普通に！」
「でも、嫌なんでしょ、ごめんね……？」
「い、嫌じゃないよ！　っていうか！」

　急におろおろしだした佐伯くんに、わたしは少しだけ余裕が出てきました。
　いつもこうやって私は失敗ばかりして、佐伯くんのことを怒らせてしまうけど、佐伯くんが私のこと本気で怒ったりすることないことも、知っているから。

「そういう顔すんの……、反則だし……」
「……？」
「もう、いいや。馬鹿みたいでもいいし……。ごめんな、怒ったりして」
「ううん」

　佐伯くんは私の頭に手を置いて、それからすぐに離して自分の首の後ろのところにやりました。これ、照れたり困ったりしている時の佐伯くんのくせ。
　そういうの、分かるくらいには佐伯くんと一緒にいられてることが、今は本当に嬉しいんだよ。

「お前ホント、分かりにくいから……これからも俺、勘違いとかするかもだけど」
「うん」
「……でも、お前のこと嫌いになったりしないから。それだけは絶対、ないから」

　そう言った佐伯くんは、顔が真っ赤で。しかも目線がうろうろ、困ったようにさ迷っていて。
　すごくカッコいいしすごくモテモテなのに、どうしてかこの人のこういうところが可愛くて。
　だからやっぱり私はこの人から離れられないなあ、大好きだなあ、って改めて思うのです。


「なんか、俺恥ずかしいことばっかり喋ってるし。……やめやめ！　ほら、さっさと行こうぜ」
「うん！」

　佐伯くんが手を出してくれたので、わたしはその手を繋いで一緒に歩きました。
　家に帰ったら、誕生日パーティーの支度がしてあります。

　二人きりになったら、いっぱいいっぱいてるたんって、呼んであげるからね。嫌がっても、恥ずかしがっても、やめてあげないんだから！　
　だって、わたしは佐伯くんのことが大好きだし、佐伯くんも、わたしのことが大好きでいてくれるから！

　お誕生日、おめでとう！