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恋煩い日記

2012年は毎日何かを書こう、という目標のもといろいろな創作をするブログになりました。

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刺激を受けて

動画サイトでGS動画をむさぼり見ていました。
うーん。やっぱり刺激があるといいね!萌えてくるね!!

実は氷上くん親友ルートをやったことがないので、やろうとは思っていたんだけどお楽しみはあとにとっておいたらずるずるとこんなに時間がたってしまっているんだけど、今やったら絶対に泣くなあ、と思いました。
あの頃より確実に氷上くんのことが好きになっているからなー。




続き。
本当は「気づかい」というものについて気がつく氷上くんについて書きたかったんだけど。

デイジーに源氏物語の恋バナについて解説している氷上くん、が書きたいな







「ひーかーみーくん! 一緒に帰りませんか!」
「きみか。すまない、今はそんな気分じゃ……」
「ついでにお茶していきませんか!」
「帰り道での買い食いは校則で禁止されているし……」
「そうだった! じゃあ、一緒に帰りましょう! お話しながら帰ろう!」

 今日も押し切られてしまった。
 まったく、彼女は僕の都合というものを考えてくれることはないらしい。
 まあ、今となっては僕に話しかけてくる、それだけで貴重な存在ともいえるので、少しだけありがたいと思う気持ちもあるのだけれど。

 先にあった生徒会長選で、僕の演説ははね学生徒たちに大変不評だった。
 おかげで、校内での僕の評価も大変低いものとなってしまい、生徒会選とは関係ないはずの風紀委員の仕事やクラスでの授業などにも少し影響を及ぼしてしまっているほどだった。

 そんな中で、相変わらず僕に好意的に接してくれている彼女の存在は貴重でもあり、なんとか僕が今まで通り学校ですごして行くことができている力の源でもあった。

 自転車置き場から自転車を持ってきて、前カゴに自分のカバンと彼女の通学カバンを入れた。ヘルメットはハンドルにぶら下げて、自転車を押しながら彼女と並んで歩く。
 それは何度か繰り返してきた下校のときの光景で、僕はこうして彼女と二人で歩く時間が嫌いではなかった。

「今日ね、古典の課題が出たの。ねえ、古典ってなんでベンキョウしなきゃいけないんだろ。呪文みたいであんなの、全然分かんない」
「そうか、それは大変だな」
「でしょでしょー」
「ちなみに、どこが課題に出たんだい?」
「えとね、なんだっけ……。ゲンジモノガタリ?とかいうの」

 彼女は勉強の話をするとき、顔をしかめていかにもつまらなそうに話す。
 テレビやドラマ、友達と遊んだ時の話をするときはめをキラキラと輝かせて、表情豊かになる。

 ふと、彼女が他の人に僕の話をするときには、どんな表情になるのだろうかと頭をよぎった。
 見てみたいような気もするし、みるのが怖いような気もする。
 彼女のことに関して、僕はまだまだ臆病だ。

 主人公がとても美形の貴族で、彼がさまざまな女性と恋をして、出世したり左遷されたり子どもが生まれたり友人が死んだりするのが源氏物語だ、と酷く乱暴に説明したところ、『美形と恋愛』のところに彼女が激しく興味を持ったため、それからしばらく、彼女に源氏物語の講義をする羽目になった。

「……ゲンジモノガタリ、面白そうだなあ~」
「少しは興味を持てたかい?」
「うん! 氷上くんが読んでくれたら、きっと私ゲンジモノガタリのことぜーんぶ覚えちゃうと思うなー!」
「全部話すのにはとても長い時間が必要だろうな。なにしろ、源氏物語は全部で54帖あって、更に彼の子供の薫が主人公になった続編が10帖もあるんだ」
「へぇ~……」

 しばらくそうして歩きながら話を続けた。
 そして、彼女の家と僕の家の分かれ道までやってきた。

「氷上くん、今日はありがと!」
「課題、できそうかい?」
「うーん、わかんない。ダメだったら、手伝ってね」
「どうしてもだめだったら、手伝おう」
「ありがとう」

 僕の自転車のかごから自分のカバンを受け取って、彼女は僕に手を振った。

「じゃあ、氷上くんバイバイ。また明日ね」
「ああ。それじゃあ、また明日」

 こちらに手を振りながら歩いて行く彼女を曲がり角まで見送って、僕はヘルメットをかぶろうかどうしようか少し迷い、そのまま歩いて帰ることにした。




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