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恋煩い日記

2012年は毎日何かを書こう、という目標のもといろいろな創作をするブログになりました。

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勝手に拝借申し訳ありません

職場で年下の同僚くんと話をしていたんですよ。
PCを見にお店に行って、そこでお店の人に彼のPCの症状を離したら、必死で説得されたんだって。

わたしそれ聞きながらもう、ずっと(びすたちゃん、びすたちゃんの話だろそれ……!!)って思って聞いてたんです。
彼にはヲタバレはしてるけど、さすがに字書きであることまでは言ってないので、ちょっとそのネタ借りていい?って言えなかったんですが、(というか、ときメモ二次の字書きであることは百歩譲って言ってもいいけどびすたちゃん擬人化とか言えねえから!) でももう萌えたから勝手に書いちゃう!!

これもパクリっていうのかしら、そんなことないよね……ガクブル






「びすたちゃんのせいじゃないんですよ、それは!」

 俺の説明が終わるなりいきなり俺の言葉を否定してきた組合の親父を思いっきり睨みつけて聞き返した。

「あぁ? てめぇんとこのメイドがポンコツだっつってんのに、客の言うこと信用しねえのかオヤジ」
「いやそうじゃなくってね、お兄さんちゃんと話を聞いてくださいよそんな喧嘩腰じゃなくて。ね」
「誰が喧嘩腰だっつーんだ」
「まあとりあえず落ち着いてくださいよ」

 これが落ち着いていられるか、と俺は思った。この組合のオヤジは本当に食えない奴だ。いつだってこんなふうに飄々としてマイペースで俺の話をロクに聞きやしないうえに、油断すると使えない上に高いプランを吹っ掛けてくるから気が抜けない。

 話はこうだ。
 数日前、いきなり失踪した98さんの代わりに新しいメイドをここから紹介してもらった。98さんとは打って変わってなんというか、乳くさいガキのような姿をした少女メイドのそいつはびすたといった。
「もうね、鳴り物入りで導入された最新式ですし、98さんよりスタイリッシュだし、動きも早くて仕事もすぐ覚えますよ。なにより見た目も可愛い! きっとお役にたちますよ」……とそのときオヤジは言った。確かに言った。

 それがどうだ。アイツはうちに来てものの数日で「なんか……上手くうごけないんです」とか抜かしやがった。
 実際、食事を作らせても掃除をさせても買い物を頼んでも、98さんよりもトロいしヘタクソだった。

「最新式だから」と98さんよりも高い料金を支払ったというのにこの体たらく。
 おかげで俺はこうして文句を言いにやってきているというわけだ。


「いやね、お兄さん聞いてくださいよ、アタシらだって困惑してるんですけどね」
「はぁ?」
「びすたのことなんですけど、触れ込みでは一般家庭でも十分働けるって言うことだったんですけどね。難背あのサイズでしょ。それがね、ふたを開けてみたらびっくりでして。あの子、十分な広さが確保できてないと動きが制限されちゃうんですよ」
「……はぁ? どういうことだよ」
「つまりですね、広々としたお屋敷なんかでしたら、そりゃもう十分に働きますよ。まあ、あとはそうですね……一般のご家庭でも、部屋を片付けて整理してやれば、今までよりも動けるようになるはずなんです」
「つか、家の掃除をするのがあいつの仕事だろうが。それなのに片付いてないと仕事ができないってそりゃ不良品じゃねえのか」
「そういうわけでは……」






***



「……おま、なにしてんの?」
「見りゃわかんだろ。掃除だ」
「お前がそんなことしてるとこ、初めて見たかも」
「うるせえお前も手伝え」
「えええー」

 なんで俺がこんなこと……とあいつがぶつぶつと文句を言っているが、それを言いたいのはこっちだ。
 手に持ったゴミ袋の中に、目につく端からその辺にあるものを突っ込んでいく。

「いるものかいらないものか、俺には判断できないよ」
「いるものなんか一つもねえからなんでも捨てろ」
「うわー、またすごいこと言ってる……」

 そこへ玄関からびすたが戻ってきた。

「わぁ~。ごしゅじんさま、また増えてますぅ~」
「いいからさっさと持ってけ。日が暮れるぞ」
「はぁーい。びすた、行ってきまーす」

 びすたはその辺にあったゴミ袋を掴んで、また玄関から出て行った。あいつは俺が作ったごみの袋を外にあるゴミの集積所まで持っていく役目だ。この状態の家でも、なんとかそのくらいの仕事はできるのだった。
 たしかに、組合のオヤジが言うように部屋が狭くて思うように動けないのだ、とびすたは言った。なら掃除をしろと言ってみると、この状態でびすた一人で掃除をするといつまでかかるか分からない、という。
 ……そんなわけで、仕方なく俺は家の家具を減らすためにこうして労働しているというわけだ。

 もともと、この家にあるもののほとんどは俺ではなく98さんが買いそろえたものだった。「ないと困るでしょう」と彼女は言っていたが、今となっては必要なのかどうなのか、俺にはよくわからない。

「こんなに何でもかんでも捨てちゃって、大丈夫なの? あとで困るんじゃねーの?」

 がっさがっさとゴミ袋を玄関に運びながら、あいつはそう言った。

「さあ。さしあたって俺は今びすたが動かなくて困ってるから掃除してんだ」
「まあね、お前にとってメイドちゃんが動かないのは死活問題だもんね。……にしても、今度のメイドちゃんは可愛いんだね―」
「可愛くたって、ポンコツじゃ仕方ねえだろ」
「えぇー、俺だったら、ポンコツでもなんでもいいよー、仕事なんかさせないでかわいがっちゃうなー」
「……おまえ……」

 前からおかしな奴だと思っていたが。 とその背後からまたびすたが戻ってきた。

「ごしゅじんさま、ただいま戻りましたー」
「おいびすた、コイツに近づくな」
「うぇっ!?」


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