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恋煩い日記

2012年は毎日何かを書こう、という目標のもといろいろな創作をするブログになりました。

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GS! だいすきー!

2013デートイベント、いかがでしたでしょうか。

今年は参加できなかったのでちょっと残念な気持ちになっているゆうきさんです。


というわけで、朝からデートの赤城を妄想していたのでちょっと垂れ流してみる。ツイッターでつぶやいたやつ。




 待ち合わせ時間より早めに到着してしまい、赤城はチケット売り場の前で所在なさげに立っていた。
 時計を見ると、まだまだ時間は十分ある。もう一本遅いバスでも間に合ったな、と思いながら赤城は周りを見回した。

(彼女は時間通りに来るんだろうな、その辺真面目だから)

 近くに恋人の姿がないのを確認して、さてこれからどうしようと考える。いつもなら文庫本の一つも持っているところだが、今日は荷物を軽くしようとなにも持ち合わせていなかった。
 ふと、赤城の目に前からやってくるカップルの姿が止まった。手を繋いで、楽しそうに笑いあいながら歩いてくる。

(……)

 二人は「今日はなにに乗る」とか「怖いのは嫌だ」とかキャッキャとはしゃぎながら、赤城の横を素通りしてチケット売り場の方へ向かっていった。ただ歩いているだけなのに、なんだかものすごく楽しそうだな、と赤城は思った。

(……次は、バス乗り場で待ち合わせして一緒に来よう)

 赤城はそう決めた。


****


 赤城の隣を歩いている彼女はむすっと頬を膨らませたまま、一言もしゃべらない。

「そんなに怒らなくてもいいだろ、単なる冗談なんだから」

 赤城がそう言うと、

「冗談だったらもっと悪いよ」

 と更に怒らせてしまった。

 きっかけは赤城のいつもの「余計なひと言」だ。
 待ち合わせの時間ちょうどにやってきた彼女に、赤城は先に買っておいたチケットを渡しながらこう言ったのだ。

「チケットは先に買っておいたよ。君に預けるとなくされちゃうからね」

 初デートになるはずだったコンサートのチケットをなくしたことはいまだに彼女にとっては大きなトラウマであり、それを茶化すような言い方をした赤城が信じられなかった。

「先に買っておいたよ。で止めておけばいいのに余計なことばかり言うんだから」

 彼女はそう言うなりむくれてしまったのだった。
 赤城の方はというと、彼女のそんな反応にももう慣れっこになってしまっていて、どうやって機嫌を直してもらおうか、とのんきに周りのお店を見回していた。


「ああ、あれがいい。ほら、こっちにおいで」

 赤城は彼女の手を引っ張り、あるお店に入って行った。そして商品をさっと手にとってレジで会計を済ませると、それを彼女の首にかける。
 首から下げるように長いストラップのついた、キャラクターのマスコットの形をしたチケットホルダーだった。
 以前、このキャラクターが好きだと言ったのをちゃんと覚えていたのだろうか、あまり興味がないというような顔で聞いていた割には、こういうときにしれっとそれを選ぶところが小憎らしい。

「ほら、こうしとけばなくさないし、可愛いよ」

 ぽん、と頭に手を置いて、赤城はご満悦の様子でそう言った。

「……なんか、子供扱いしてない?」
「してないしてない。さあ、行こうよ。せっかく来たんだから、喧嘩はやめよう。ね」
「……しょうがないなあ」

 赤城は彼女の手を取って、歩き出した。


 さあ、デートに行こう。

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