二本目

楽/天さんはB型のことを全然分かっていない
ttp://travel.rakuten.co.jp/special/b-type/?s_kwcid=TC-9977-203648436042-S-17027138042

こういうのに縛られて「B型ならこれ好きでしょ？　こういうのがいいんでしょ？」といわれると「そんなの好きじゃない」といいたくなるのがB型だと思うんですが。
というか私B型だけどこんなの絶対いやだと思うけどな。
まず「プラン」とか言われるのが嫌だ。

血液型がどうのじゃなくて、個人個人の性格だと思いますけどね。


というわけで旅行でこんなのを想像した。

（おもうに、想像したらすぐ書いちゃうのもどうかとおもう。明日書けばいいのに……でも今日書いちゃう）

「旅行？」
「うん。旅行というか、日帰りだけど。バスに乗ってね、全部連れて行ってくれるから何にも考えなくていいの。安いんだよ」
「ふうーん。そこに行きたいの？」
「ここ！　ここにね、ずっと行ってみたいと思ってたの。それがコースに入ってるんだよ」
「うーん……」

彼女が持ってきたパンフレットを眺めながら、のどの奥から声を絞り出した。
彼女が希望することには付き合ってあげたい。そのためなら最大限の譲歩はする。しかし。

……どうもこれだけは気乗りがしない。そのパンフレットに乗っているツアーが「添乗員付きバスツアー」だったからかもしれない。ご丁寧にタイムスケジュールまで書かれている。十分刻みの決められたコース。

ぞろぞろとバスから降りるところに「何分までに帰ってきてくださいねー！」と声がかけられる。その見学地が気に入ってもたいていゆっくり見て回ることなんかできない。さらっと表面とうわべだけ（意味は同じだな）を見てまたぞろぞろとバスに帰ってこなければならない。そうしてまた次の見学地に運ばれていく僕たち。

駄目だ、想像するだけでも駄目だ。

「集団行動は苦手なんだよ。それに、人に決められたところをゾロゾロと大人数で歩くのもいただけない」
「えー」

不満げな声を上げる彼女の前髪をかきあげて引き寄せる。あらわになった可愛い額にかすめるようにキスを落とした。

「修学旅行だって団体行動はすごく嫌だったんだぜ。ね、ここに行きたいなら、僕が別に連れて行ってあげるから」
「ぜったい？」
「うん、絶対。二人きりで行こうよ、そのほうがきっとたのしい」
「しかたないなあ。約束だよ？」
「わかったよ」

好きなところを、好きな子と一緒に好きなだけ見て回るんだ。少しくらいお金がかかったって、そのほうがずっといい。
少し未来の予定を約束して、僕たちは顔を見合わせて笑顔になった。
君が笑ってくれるなら、これくらい安いもんだ。

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くれぐれもB型の総意ではなく、赤城の意見として……。

かくいう私はバスツアーは割と好きです。安いし。