恋煩い日記
2012年は毎日何かを書こう、という目標のもといろいろな創作をするブログになりました。
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魔法使いの王子様
ときレス音羽主です。
主人公のお名前はどうしようかなあ……なんとなくGSのときと違って思いつかないんだよね。
主人公のお名前はどうしようかなあ……なんとなくGSのときと違って思いつかないんだよね。
「……って言うことがあってね。ああいういい方ってないと思う」
普段は比較的おっとりとして、めったなことでは怒ったり感情をあらわにしたりしない彼女がそんな風に言ったので、これは相当お怒りなんだな、と音羽慎之介はひそかに感じ取った。
閉店後のレストランの中には、自分と彼女しかいない。最近になってようやく、こうしてプライベートな時間を一緒に過ごして貰えるようになった。でもまだ、音羽は確信に触れてはいないし、まだまだ、そうするつもりもなかった。
そう。今は、まだ。
まかないの遅めの晩ご飯を食べながら、彼女は表情にも不満を表している。
音羽は彼女のデザートの皿からいちごを一つつまみ、自分の口に運びながらこう言った。
「じゃあさ、僕が魔法をかけてあげようか」
「魔法?」
「そう。僕は魔法使いだから。君のご機嫌が直る魔法をかけてあげる」
にっこり。そう笑うと、目の前にいる彼女の頬が少しだけ緩んだ気がした。
「いくよ。目を閉じて」
「う、うん」
素直に言われた通りに目を閉じる彼女が可愛い。
きみを狙ってる男の前で、そんな簡単に目をつむってしまうなんて、どういうつもりなの。そう聞いてみたいけれど、実は彼女が何も考えていないことも知っている。
音羽は席を立って、彼女の隣の椅子に座る。一日中仕事をした後でも、目を閉じた彼女の顔は活力に満ちて美しい。
「嫌なこと忘れて、元気になりますように。フレンチクルーラ~☆」
えっ、と彼女が目を開いた瞬間に、その額に軽くキスをした。
「え、……えっ、えっ!?」
「ふふっ。元気になれそう?」
「……う……うーん?」
だってフレンチクルーラーって、ドーナツの名前だよね? と聞き返されて、音羽はあれっ?といつものようにとぼけて返した。
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